波でもあり粒でもある?(1)
前回、正と負の実数、虚数を水平、垂直の直線で表しました。
実はこれだと、実数xが直線的に増加していく場合に、それに
対応するeのi(2πx)乗の実数値は+から0を経由して-にいき、
また0を経由して+に行くという動きを繰り返しながらその触れ
幅を大きくしていきます。 この動きは虚数も同じです。
実数軸を横軸として、直交座標系のx、eのi(2πx)乗のR、および
i、それぞれについてこの動きを図に表します。
直交座標系Xでは直線的に増加していくのに対し、eの指数乗
では実数虚数ともに波打ちながらその波形が大きくなっていき
ます。
上の式は eのi(2πx)乗のx倍になっています。xが実数の場合、
0<x≦1で1回転します。そして1<x≦2でさらに1回転します。
このような1回転を1粒とみなすことで、波を粒として扱うことが
できるのではないでしょうか。
係数がxのときは1<x≦2の範囲でつぎの1回転するので、
スタートポイントのR=1を中心として2個目の粒を描いて
います。
ここで、つぎのようにオイラーの公式において係数xが1のとき
の扱い方について考えてみましょう。
この場合、対象はここまでのような粒の半径xの大きさの変化
ではなく、粒1個の移動の様子をとらえることになります。
これを波としてとらえると、つぎのように表されます。
ここでは粒の半径は1で、0<x≦2πで1回転するから粒1個、
2π<x≦4πでさらに1回転すると、その粒がつぎへ移動する、
さらに1回転すると、粒がつぎへ移動する、・・・と、つぎつぎに
移動していくイメージになるのではないでしょうか。