徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

マジ経-64  イギリスEU離脱の波紋

イギリスで国民投票の結果、EU離脱ということになった。これに国際金融市場は大きく反応、すべての株式相場は急落し、外為市場では円が急騰した。この離脱で最も危惧しているのは英国に進出した各企業ではないか。今後のEUとの取引に関税が加わったり取…

マジ経-63  外為市場の動きは

ところで外為市場の動きも国内物価と同じくらいの重さで扱われ、公表されてもよいのではないか。外為市場というより円・ドルレートや円・ユーロレートの動きと外国の主要都市の物価(円換算,ドル換算)の動きを把握する。例えば、少なくとも20カ国程度の代…

マジ経-62  経済の主体は何か(2)

ここでの一貫した経済を見る立場は、実際の有価値の流れをいかに正しく掴むかであり、それを貨幣で集計してもその対象はあくまでも有価値の生産と消費の流れを見ることにある。 現在、国債の累積額が大きな問題になっている。この累積赤字は1000兆円を超…

マジ経-61  経済の主体は何か(1)

貨幣は有価値との交換に使用される。それは有価値を手に入れるときに手放され、有価値を手放すときに入手される。貨幣は有価値の流通を支え、その運用によって生産者と消費者間の取引が円滑に行われる。しかしそれはあくまでも流通の媒体であり、経済の主体…

マジ経-60  マネー経済は何で動く(2)

これは推測でしかないが、民主党時代には円高対応策に対して足元を見られていた。一方自民党時代になってからは足元が見えなくなって利益確定の動き(円が高いうちにドルを買い戻そうとする動き)へ転じたということだろう。このような動きの発端には特に理…

マジ経-59  マネー経済は何で動く(1)

過去の一時期民主党が政権をとっていたが、その時期の円の外為相場は円高傾向が強くなる一方で、80円/$を超えて70円台/$に突入した時期があった。時の財務相は通貨緩和に乗り出す声明を出したが外為市場の反応は鈍く、わずかな戻りはあったものの確…

マジ経-58  マネー経済の結果得られるもの

投資先を求めて世界を駆け回る貨幣は実体経済への投融資という大きな役割を果たしてもいるから実体経済とマネー経済の間に明確な境界線が引けるわけではない。有価値をW貨幣をGとしてマルクス流の表現をしてみると、投融資を受けて有価値を生産し、それを…

マジ経-57  マネー経済

有価値の流通を伴わず手持ちの貨幣を運用することによりそれを増やそうとする経済活動はマネー経済と呼ばれている。実体経済の規模をはるかに上回るマネーが利ざやを求めて世界の金融市場を駆け巡っている。 ケインズは経済発展への足がかりとして投資の必要…

マジ経-56  貨幣の持つ両刃の剣

貨幣にはこれまで考えてきたように経済活動で生み出される有価値を円滑に流通させ、それに関わる人々に所得をもたらす重要な機能がある。ところがこのような機能が存在するがゆえに貨幣で貨幣を増やそうとする動きが生まれてくる。貨幣の①「価格」機能と②「…

マジ経-55  貨幣の「資産」機能(2)

貨幣は「資産」として蓄積・保管しておくことが容易だ。社会で生み出される有価値は利用した瞬間に消えるか耐久財でも長い時間の経過と共に磨耗・劣化してその価値を失っていく。それに対して貨幣それ自体は劣化していくわけではない。しかし貨幣価値が下落…

マジ経-54  貨幣の「資産」機能(1)

貨幣は貨幣を含むあらゆる有価値貸借時の「資産」としての機能を持つ。今日の生活から明日の事業拡大まで、先立つものは貨幣だ。今貨幣が必要なのに手元になければ借用することになる。その貸借契約には金利が伴う。貸借契約により貸し手は手持ち資産(貨幣)…

マジ経-53  貨幣で購入できないもの(2)

貨幣では購入できない「人間の尊厳や、思想・行動の自由」は、憲法の中で基本的人権の保障として謳われている。またそこには「社会権」も含まれている。宮沢俊義著「憲法」から抜粋する。「日本国憲法にいう基本的人権も、・・・ 自由権・参政権および社会権の…