徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

コラッツ予想-29

 奇数連続発生による発散の有無調査から結論へ

 最後に、2step以上連続して奇数が発生する場合の問題があります。この
 場合はスタートのX値より大きな奇数になっていきますが、その動きには
 つぎの3つの制約があります。

  ①X値がどこまで大きくなっても 傾き 3/2 の直線を超えることは
   できない
  ②X値は奇数:偶数が1:1なので、計算スタート時においては
   奇数処理:偶数処理も それぞれ1:1の確率で発生するが
   処理の結果 発生する奇数にはつぎの制約がある
    ・奇数処理後発生する奇数はG1,G2,G3のうち、G2の奇数
     しか発生しない
     (注)G1 X=3P-2, G2 X=3P-1, G3 X=3P (P=1,2,3,・・・)
  ③処理後発生する奇数は一連の処理ですでに発生した奇数
   値に戻ることはない

 ①,②,③の制約があるので、奇数が無制限に連続発生することはなく、
 計算中に発生する偶数により、すでに計算済みのより小さい値からスタート
 した計算フローに合流します。その様子は-23~26で見た通りです。
 この流れが全整数に例外なく適用されるかどうかは、-22において 全ての
 整数Xに対応して1step前に全ての整数が存在し例外のX値はないことを
 確認しています。
 
 以上をつぎのようにまとめて 一連の検証結果とします。

 結論

 コラッツ予想
  「どんな正の整数も、偶数なら2で割り、奇数なら3倍して1を
  足す。この操作を繰り返せば、必ず最後は1になるだろう」

  → この予想に反証も例外も見られない

 ①操作をした時に、○→△→◇→☆→○のように最初の数に戻って
  しまう循環パターンがないこと(ただし、1→4→2→1を除く)

  → 循環パターンは発生しない (関連記事)コラッツ予想-14

 ②操作をした時に、数がどんどん大きくなってしまう発散をしないこと

  → 小さい値に収束していく (関連記事)コラッツ予想-27~28

 

 これでこのシリーズを終わります。

 

「付録」

  つぎは、参考資料としてグループ2の値 8 (step(-3)に相当)からスタート
 し、コラッツの計算を逆向きに進めていく計算を表示したものです。
 step(-20)まで表示しています。

 表の見方は、左が0または空欄の数は偶数処理の値です。左の欄の下方
 に その1/2の数があります。
 数が左右に並んでいる場合は、右の数は左の奇数処理の値です。

 コラッツの計算では全ての整数は表の右から左へと流れ、最終的に1に
 たどり着きます。

 

 

 徒然散歩もこれで終わり、帰途につきます。 散歩道周辺の景色を見て
 いただいき、☆も沢山いただきました。ありがとうございます ☆☆・・・☆
 それでは皆様 お元気で