徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

2018-01-01から1年間の記事一覧

数の風景-50

logXの積分・・・上位階へ 前々回にXの1階積分関数 X(logX-1) を導出しました。今回はこれを つぎのようにして2階積分関数を求めました。 同じ要領で3階積分関数、4階積分関数を求めました。それらの関数は つぎのようにまとめられます。 …

数の風景-49

X vs X(logX-1) 数の風景-26で、Xの0乗からの微分、logX からの積分の辺りで微積分の 連続性がよく分からなくなっていたので、ここで再度考えてみます。 前回の検討結果からlogX の積分形は y=1 の積分である y=X に (logX…

数の風景-48

log の構造 前々回までオイラーの公式のすごさを見てきました。ではそれに頼らなくても 微積分の連鎖が途切れないようにすることはできないのだろうかという疑問 が湧いてきます。ここからはそのことについて考えてみます。 まずその準備として、log …

数の風景-47

閑話休題(2) ここまで数の景色を眺めてきて、現実の世界とは一体何なのかとつい考えて しまいます。 目に見える世界が現実だとすると、地上の目に見える現象はほぼリアルタイム に伝わってくるからまあ現実だと受け入れられますが、それに加えて同時性が …

数の風景-46

オイラーの公式 ・・・ 微積分の効果 ここまで、実数部指数uが定数の場合とuが1次変数の場合について微積分を考え てみました。 uが定数の場合は微積分のたびに、微分では位相がπ/2 だけ進み、積分では π/2 だけ遅れていくことが確認されました。 u…

数の風景-45

(1+i)の累乗の効果 前回、オイラーの公式の1階微分で、複素数の式本体に(1+i)が1つ掛かって くるという奇妙なことになりましたが、これはどのような効果をもたらすのでしょうか。その効果を探るため、図を交えて考えてみます。 微分1階に応じて…

数の風景-44

オイラーの公式を用いた微積分の連鎖の検討(2) 前回、実数部指数uが定数の場合について考えましたが、今回はuが1次変数の 場合について微積分を考えてみます。 関数 f(u)・g(v) の微分は f’(u)、g’(v)が f(u)、g(v)の微分関数…

数の風景-43

オイラーの公式を用いた微積分の連鎖の検討(1) オイラーの公式を用いることにより、累乗根の計算で発生する虚数の問題は 解決しましたが、微積分の連鎖が途切れる問題はどうでしょうか。 ここではオイラーの公式を用いた複素数を2つの変数u,vで表すこ…

数の風景-42

オイラーの公式を用いた累乗、累乗根表示 ここで複素数 A+iB についてオイラーの公式を用いて累乗、累乗根を計算 してみます。 このように、オイラーの公式を応用することにより、無制限の種類の虚数の問題 は回避されました。計算結果を図に表せばつぎ…

数の風景-41

オイラーの公式を用いた複素数表示 オイラーの公式には前にも触れましたが、ここではその公式を応用した複素数 表示について記述します。 実数部をA、虚数部をBとして、A,Bをそれぞれつぎのように表します。 このように、オイラーの公式を用いてeの指…

数の風景-40

xをeのt乗で表す 数の風景-10で、実数の複数回平方根をとるたびに別種の虚数記号が増え ていき収拾がつかなくなるのではと考えました。これについてはあとでじっくり 考えるとして、とりあえず多くの種類の虚数を封印する方法がないかどうか考え てみ…

数の風景-39

閑話休題(1) 今回は一休みです。 ここで実数と虚数、+と-について私のイメージを描写してみます。 ここには私の独断と偏見が充満していることをお断りしておきます。 それは真っ直ぐな1本道をてくてくと歩いている自分がいて、前には これから近づいて…

数の風景-38

(cosθ+i sinθ)の2乗= cos2θ+i sin2θ の確認(2) 今回は(cosθ+i sinθ)の2乗の虚数部がsin2θになることを 前回表示した図に基づいて確かめます。 このようにして(cosθ+i sinθ)の2乗の虚数部がsin2θにな…

数の風景-37

(cosθ+i sinθ)の2乗= cos2θ+i sin2θ の確認(1) 前回に続いて(cosθ+i sinθ)の2乗が cos2θ+i sin2θとなる ことを確認していきます。確認作業はつぎの図を基に進めていきます。 ここではまず実数部について見て…

数の風景-36

オイラーの公式 e と Θ を見てきたので、この二つが出てくる式を見てみます。やはりここは 有名な「オイラーの公式」の出番でしょう。 ド・モアブルの定理とはつぎのようなものですね。 オイラーの公式導出の詳しい過程は「オイラー入門」(W.ダンハム(…

数の風景-35

微小三角形を素にして円周と円の面積を求める 前回、「πの素」の模式図を書いてみましたが、これから直ちに円周と円の 面積が求められます。ここでは半径を r として計算します。 このように見てくると、実数の世界のすべては直線上に詰まっているような 気…

数の風景-34

分割数を∞に近づけていくと πの素 はどうなる(2) ここでは「∞に近づけたn値」のことを「n→∞」と表現します。 数の風景-32 で分割数が増えるにつれて πの素(Π) の値がどんどん小さく なっていくのを見てきました。そして分割数n→∞の極限状態では0…

数の風景-33

分割数を∞に近づけていくと πの素 はどうなる(1) ここからはnを分割回数ではなくて図のようにπの分割数nとして考えていきます。 分割された扇形に対応する三角形は向かい合う2つの直角三角形に分割され ますが、その直角三角形の原点部の角度は分割数…

数の風景-32

「πの素」 前回、πの2分割スタートとπの3分割スタートを比較してみましたが、どちらも 分割10回で小数点以下5桁までの精度が得られました。ちなみに2分割10回は 2の10乗で1024分割になります。最初だけ3分割の場合は3×(2の9乗) で15…

数の風景-31

πの計算(2) 数の風景-28 πの計算(1) の続編として今度はπの3分割からスタートして 同様の方法でπ値を計算してみました。途中は省略しますが、n回分割後の計算 式はつぎのようになりました。 前回の2分割スタートと今回の3分割スタートの計算値…

数の風景-30

円周角 三平方の定理を見てきたので今度は円周角について見ていきましょう。 図で下辺ABが同じなら、点Cが円周上のどこにあってもその角度θの大きさは 変わらないというのが円周角の特性ですね。今度はこれを確かめてみましょう。 またθの求め方にも挑戦…

数の風景-29

三平方の定理(ピタゴラスの定理) 前回のπの計算には三平方の定理を使っていますが、この定理はつぎのように 表されています。 この定理について証明をしてみます。 まず直角の2つの隣辺と斜辺をそれぞれ2乗して三角形の外側に3つの正方形 を作ります。…

数の風景-28

πの計算(1) 前回eを見たので今度はπを計算してみましょう。πは半円と半径の長さの比、 つまり π=(半円の長さ)/(半径) なのでそれを計算してみます。 下図の半径1の半円の長さはπですが、それを2分割して両端が円周と交わる 直線を引き、その2つの直…

数の風景-27

自然対数の底 e について 前(数の風景-18)に指数関数、対数関数というものに触れましたが、そこで 唐突に e というものが出てきました。 この eのx乗 という関数は微分しても積分してもその形は変わらないという 特別な性質がありますが、この性質…

数の風景-26

微積分が途切れる? ここで、 Y=log X という対数関数を考えてみます。この関数をXによって微分 すると Y=1/X という式になります。 この式はXの-1乗ですが、これ以降、上の微積分の関係式を用いてXの-の 累乗の世界の微分をどこまでもやって…

数の風景-25

0,1,∞(無限大) 再び 数の風景-22で 0,1,∞について見てきましたが、そこで見逃してきた つぎのような関係について考えてみます。 0×∞ 0/∞ ∞/∞ まず 0×∞ について 0は 0 = lim 1/n (n:自然数) ∞は ∞= lim 1/X n→∞ x→0 …