波でもあり粒でもある?(2)
数の風景-114から前回まで、オイラーの公式による表示と計算
方法について、波としてだけでなく粒としてとらえ、計算することが
できないか試行錯誤してきました。
つぎは、その結果を整理するために、粒の位相θが任意の値の
場合について模式図にしてみました。
つぎのような位相θの粒があるとします。
それを6個足し合わせると、位相θは変わらず、半径rがつぎのよ
うに、6になります。
粒の合計数xは、中心からの距離xのベクトルの大きさを表します。
まとめとして、オイラーの公式を粒として扱うときの加減乗除の要領は、
つぎの①②の順番で行います。
加減算
①同じ位相の粒を加減算して、各位相に対応する
粒1個の半径を算出する・・・半径は係数値
②半径の異なるそれらを加算する
(数の風景-116,-119 参照)
乗除算
①は加減算に同じ
②乗算は粒の数(係数値)の掛け算と位相の足し算
除算は粒の数(係数値)の割り算と位相の引き算
(数の風景-117 参照)
つまるところ、オイラーの加減算は半径と位相の異なる粒どうしの
ベクトル和、乗除算は係数の乗除と位相の加減算となります。
つぎに、粒1個の動きについて図に表してみます。
0<θ≦2πを粒1個として、θ=2π方向に移動させて表しました。
粒の数は移動によって増減することはないので、中心から遠ざかる
ほどその密度は薄くなります。
3次元空間では中心から距離rの位置は半径rの球面になり、そこで
の粒の密度はrの2乗に反比例するでしょう。