徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

コラッツ予想-27

 数のグループを考慮した期待値の見直し(1)

 ここまでの結果をもとに数グループを考慮した期待値の見直しを行います。
 現stepのX値を3つのグループ(G1,G2,G3)ごとに1つにまとめ、その

 1単位ごとにコラッツの計算前後で現れる期待値の計算を行います。
 現stepのX値1単位とそれに対応する1step前の数とを計算し、比の値を
 つぎのように計算します。

 ここで分子の G1,G2,G3 は グループ1,2,3の値で、つぎのようになります。
         G1=3P-2  G2=3P-1  G3=3P
 分母は -23で表示した step(-1) の式になります。
 上の式で分子にG2を2個加算している理由は、グループ1,3は1step前の
 値と処理後の値が1対1の関係ですが、グループ2は1step前の値が偶数
 値,奇数値の2つなので処理後の値G2も2つになるからです。

 下表は1≦X≦60の範囲でG1~G3 を1単位として処理前後の比率を計算
 しています。 各単位はP値で表されます。
 各P値に対応して X値/step(-1) を次の式で計算して表しています。
 この数値は、P値単位で、(コラッツ計算後の値)/(1step前の値) を計算した
 もので、各Pに対応する(G1+G2+G3)の期待値が1step前の値に対してどれ
 だけの比率になるのかを見るものです。

 期待値の計算結果は全て約 0.6 であり、すべてのP値単位において小さい
 値に収束していくことが確認されました。
 グループ1,3に奇数処理がない理由は-22以降何度も触れてきたように、
 これらのグループは逆コラッツの処理で奇数値が発生しない、逆にいえば
 コラッツの計算では奇数処理からはグループ1,3の数は発生しないため
 です。 逆コラッツの計算式からもその理由がわかります。

 つぎに、もっと大きな値ではどうなるのか確認のため X=1000 と 1000000
 付近で見てみます。

 X値が大きくなるにしたがい、期待値は 0.6 に更に近づいていきます。