徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

2019-01-01から1年間の記事一覧

数の風景-76

多種類の虚数(1) 数の風景-10で、実数の平方根を複数回とるたびに別種の虚数記号 が増えていき収拾がつかなくなるのではと考えました。その後いろいろ 考えあぐねた末に、今ではそのような虚数の存在は無視できないのでは ないかと考えるに至りました…

数の風景-75

閑話休題(3) 今回はお休みです。 宇宙についてのイメージトレーニングとして、いろいろな情報を自分なり に整理して「宇宙イメージ」を作ってみました。 下の図は、宇宙の形や大きさを表しているものではなく、私たちがいる 現在の宇宙と私たちが観測でき…

数の風景-74

ζ(ゼータ)関数について この関数は1以上の全ての自然数を決まった値sで累乗し、それぞれの 逆数を足し合わせるものです。 一般にsには複素数以下、全ての数が 適用されているようです。 s=1 の場合は、数の風景-55で見てきたように log∞ にオイ…

数の風景-73

Γ関数について(3) 最後に指数関数を大顎で鋏んでみます。 前々回求めた「f(x)を鋏んだ場合の解」を使って再度計算してみます。 指数関数はさすがに頑丈で、大顎でも噛み砕くことはできませんでした。

数の風景-72

Γ関数について(2) 前回、Γ関数の「大顎」の強力な分解力を見てきました。ここで試しに いくつかの関数を鋏んで計算してみます。 まず2次関数から つぎに3次関数を鋏んでみます。 この大顎の威力の源は何でしょうか。それはその構造を見れば分かり ます…

数の風景-71

Γ関数について(1) ここでこれまでに出てきていないいくつかの関数についてみていきます。 Γ(ガンマ)関数はつぎのように表されています。 この関数は独特な性質を持っていて、Γ(z+1)=zΓ(z)という関係が あります。そこで複素数zを自然数nに…

数の風景-70

数Xの構造解析 その(2) 数の風景-48で、logの構造について見てきましたが、このlogの式 からも数Xの計算式を見出すことができます。 前回同様、いくつかのX値について、nの値が100、1000、10000の場合 についてこの式を計算し、この式から得…

数の風景-69

数Xの構造解析 その(1) 数の風景-27 で見てきた自然対数の底 e の式から数Xの計算式 が導かれます。 いくつかのX値について、nの値が100、1000、10000の場合について この式を計算し、この式から得られた数値とX値との差を調べてみま した。 こ…

数の風景-68

結局、なぞだらけの素数 いささか素数に食傷ぎみになってきました。 最後にX値を実数領域 まで拡張して考えてみます。 Xがeのn乗のとき、X以下の素数個数 比率はつぎのようにすっきりした分数形 1/(n-1) になります。 以上の関係からも、素数の…

数の風景-67

m番目の素数の値 ここでm番目の素数の値はどのように計算するのか、ちょっと考え てみます。 素数個数の関数P(n)=mとおいて、つぎのような手順でm番目の 素数を計算し、いくつかのm値について表示してみました。 上の表で「予測値」は④の計算結果…

数の風景-66

素数の正体は (3) ここまで素数について考えてきたことをまとめてみます。 まず、正の整数Xに含まれる素数個数の推定式を X/( log X - 1) として、この式から素数個数のイメージを描いてみます。 ここで、X=10 から X=10000 までのい…

数の風景-65

素数の正体は (2) ここまで見てきた中で (logX-1) の形の式が意外なところに顔を出して います。 それをつぎに整理してみます。 <素数個数関数> <直交座標系> <微積分連鎖> 1次元 X/(logX-1) X X(logX-1) 基底次元 1…

数の風景-64

素数の正体は (1) ここまで素数の累積個数についてあれこれ見てきたけれど、肝心の素数の 正体については迫ることができていません。もっとよく理解することはできない でしょうか。 前々回、素数個数推定値を P(n)として、P(n) = n/( log…

数の風景-63

素数の近似式(4) 前回、自然数nまでの素数個数の推定値をP(n)として P(n) = n/( log n - 1) について見てきました。しかし、これは究極の推定式ではないような気も します。そこで、誤差を小さくするべく試行錯誤の末、つぎの式にたど…

数の風景-62

素数の近似式(3) 素数の近似式として取り上げた nの(2/e)乗 は自然数nが1000を 超える領域では誤差が急激に拡大してしまうという、致命的な欠陥が みつかりました。そこでもっと大きいnの領域でも精度の良い近似式は ないか検討してみるべく…

数の風景-61

素数の近似式(2) 前回、素数の近似式として、nの(2/e)乗なる式を見てみました。実は この式は自然数nが1000を超える領域では誤差が急激に拡大してしま うことが判明しました。 n<1000の領域ではかなり良い近似になっています。しかしそ…

数の風景-60

素数の近似式(1) 前回までに素数定理の2つの計算、X/logX と Li(x) から計算した値 は n<1000 の範囲ではカウントした値 π(n)に比べて数%~10% 程度離れた値になっています。10の6乗を超える数の領域ではその 誤差は数%以下に…

数の風景-59

素数定理(2) ここで前回とは別の方面から Li(x) の値を計算してみます。 logX の log を計算するという方法で計算してみます。 この計算式に基づいて計算してみました。 ここでの 計算結果は、前回の計算結果よりさらにLi(x) に近い値となり …

数の風景-58

素数定理(1) 素数については数の風景-7で触れていますが、その後も出てきたので もう少し詳しく見てみます。 1,2,3、・・・と数えていく自然数nの中に素数はいかにも気まぐれに存在 しているように見えますが、その増え方には一定の法則があると考…

数の風景-57

オイラー定数(3) オイラー定数の値については前回計算しました。ここでは刻みをもっと 小さくして値がどうなるか調べてみます。 つぎの図は数の刻みの幅を1から 0.5、0.2、0.1 へと順次小さく していくことにより、その値がどのように変化して…

数の風景-56

オイラー定数(2) 前回、オイラー定数にふれましたが、これはどういうものか少し立ち入って 調べてみます。 上の式にはΣの項がありますが、この項は 1/1+1/2+1/3+・・・ という分数の和になっています。これは調和級数と呼ばれている分数和 で…

数の風景-55

オイラー定数(1) logXのn階積分関数は「オイラー定数」というものと何か関係があるかも しれないという気もしています。 まずオイラー定数とはどんなものか、見てみましょう。 「オイラー入門」(W.ダンハム著)によると、オイラー定数γについて …

数の風景-54

微積分の連鎖・・・素数成分との関係について 基底次元と1次元の関係についてさらに見ていきます。基底次元は1次元 の構成要素であるとも考えられます。そこで1次元の組み立てを見るために 基底次元で1次元を割ってみます。 <直交座標系> <微積分連鎖> 1…

数の風景-53

微積分の連鎖・・・基底次元と1次元 前回、logX の積分関数に含まれる()内の数式の意味を式が示す挙動 から探ってみましたが、いまひとつ腑に落ちません。 とりあえず、元に戻って X と X(logX-1) の値の変化をグラフで比べて みることにし…

数の風景-52

微積分の連鎖・・・グラフによる確認 微積分連鎖の関数は、一般に使われている各階の関数に()内の式を掛 けた形になっています。()内の式をどう解釈したらいいのでしょうか。 ここでは()内の式が示す挙動について見てみます。式の内容をビジブルに つか…

数の風景-51

微積分の連鎖 logX の積分を何度も繰り返しているうちに、()内の-の分数に何らかの 規則性がありそうなので探してみました。そして積分階数と分数との間に つぎのような関係があることが分かりました。 この結果、微積分の流れはXのプラスの指数から…