2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧
コストアップ型のインフレは製造原価の上昇が最低販売価格を押し上げる状況下で発生するので、一番卑近な例が輸入原油価格だ。これが値上りすればすぐに車の燃料代が上がる。原油価格は生産されるいろいろな製品のコストに含まれるのでそれらの製品の最低販…
1970年代初め田中内閣のときにトイレットペーパー騒ぎが起こった。突然スーパーマーケットからトイレットペーパーが消えたのだ。家計を預かる主婦達は品薄になったトイレットペーパーを求めて店先に並ぶ騒ぎとなった。あとでこれは買占め売り惜しみによるも…
物価の急変には2種あり、上昇をインフレ(inflation)、下落をデフレ(deflation)と呼ばれている。これらは景気変動のさまざまな局面に現れる。インフレとデフレのそれぞれの要因について自分はつぎのように考えている。 インフレ要因は2つ、ディマンドプルと…
供給力を十分に持つ分野では供給が需要に容易に追いつくので市場価格は供給者同士の最低販売価格競争になりやすい。これは買い手にとって都合のよいいわゆる買手市場だ。 これに対して供給力が十分でないか寡占状態にある分野では有価値の供給量に制限がある…
物価は市場において需要と供給の関係から決定される。売り手側からすれば今後も事業を続けていけるだけの利益を確保できる売値は最低確保したい。買い手側は同じ品質ならば安いにこしたことはない。 ここには二つの要素がある。第一は売り手側要素だ。売り手…
生産力が需要に応じて有価値を生産していく力なら供給力は需要に応じて有価値を供給していく力だ。生産力と供給力は同じではない。生産力が強ければ供給力は強くなるが、生産力が乏しくても資金力があり流通システムが整備されていれば供給力は強くできる。…
前回考えた生産力の評価法には金額表示がなくなっていたので、他業種との生産力比較はできない。一方、金額抜きだと貨幣とは無縁な生物界全般にも適用できる。生産力とは本来そういうものかもしれない。しかしあえて横並びに比較しようとすれば数量を金額に…
生産力の評価法についてはマジ経-14.で考えた。そこでは生産力を、生産数に比例し価格に反比例するとの考えから「生産数/価格」と表される、また生産高を実現した人数で評価できるとの考えから「生産高/人数」すなわち「生産数×価格/人数」とも表され…
ここからまた生産力と供給力、そしてその大きさが景気変動に伴う物価の動きにどのように現れてくるかについ て考えていく。 生産性とは 生産力に関する指標として「生産性」という言葉がよく使われるが、その生産性について考えてみる。まず自然界の場合、そ…