徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

数学

数の風景-67

m番目の素数の値 ここでm番目の素数の値はどのように計算するのか、ちょっと考え てみます。 素数個数の関数P(n)=mとおいて、つぎのような手順でm番目の 素数を計算し、いくつかのm値について表示してみました。 上の表で「予測値」は④の計算結果…

数の風景-66

素数の正体は (3) ここまで素数について考えてきたことをまとめてみます。 まず、正の整数Xに含まれる素数個数の推定式を X/( log X - 1) として、この式から素数個数のイメージを描いてみます。 ここで、X=10 から X=10000 までのい…

数の風景-65

素数の正体は (2) ここまで見てきた中で (logX-1) の形の式が意外なところに顔を出して います。 それをつぎに整理してみます。 <素数個数関数> <直交座標系> <微積分連鎖> 1次元 X/(logX-1) X X(logX-1) 基底次元 1…

数の風景-64

素数の正体は (1) ここまで素数の累積個数についてあれこれ見てきたけれど、肝心の素数の 正体については迫ることができていません。もっとよく理解することはできない でしょうか。 前々回、素数個数推定値を P(n)として、P(n) = n/( log…

数の風景-63

素数の近似式(4) 前回、自然数nまでの素数個数の推定値をP(n)として P(n) = n/( log n - 1) について見てきました。しかし、これは究極の推定式ではないような気も します。そこで、誤差を小さくするべく試行錯誤の末、つぎの式にたど…

数の風景-61

素数の近似式(2) 前回、素数の近似式として、nの(2/e)乗なる式を見てみました。実は この式は自然数nが1000を超える領域では誤差が急激に拡大してしま うことが判明しました。 n<1000の領域ではかなり良い近似になっています。しかしそ…

数の風景-60

素数の近似式(1) 前回までに素数定理の2つの計算、X/logX と Li(x) から計算した値 は n<1000 の範囲ではカウントした値 π(n)に比べて数%~10% 程度離れた値になっています。10の6乗を超える数の領域ではその 誤差は数%以下に…

数の風景-59

素数定理(2) ここで前回とは別の方面から Li(x) の値を計算してみます。 logX の log を計算するという方法で計算してみます。 この計算式に基づいて計算してみました。 ここでの 計算結果は、前回の計算結果よりさらにLi(x) に近い値となり …

数の風景-58

素数定理(1) 素数については数の風景-7で触れていますが、その後も出てきたので もう少し詳しく見てみます。 1,2,3、・・・と数えていく自然数nの中に素数はいかにも気まぐれに存在 しているように見えますが、その増え方には一定の法則があると考…

数の風景-57

オイラー定数(3) オイラー定数の値については前回計算しました。ここでは刻みをもっと 小さくして値がどうなるか調べてみます。 つぎの図は数の刻みの幅を1から 0.5、0.2、0.1 へと順次小さく していくことにより、その値がどのように変化して…

数の風景-56

オイラー定数(2) 前回、オイラー定数にふれましたが、これはどういうものか少し立ち入って 調べてみます。 上の式にはΣの項がありますが、この項は 1/1+1/2+1/3+・・・ という分数の和になっています。これは調和級数と呼ばれている分数和 で…

数の風景-55

オイラー定数(1) logXのn階積分関数は「オイラー定数」というものと何か関係があるかも しれないという気もしています。 まずオイラー定数とはどんなものか、見てみましょう。 「オイラー入門」(W.ダンハム著)によると、オイラー定数γについて …

数の風景-54

微積分の連鎖・・・素数成分との関係について 基底次元と1次元の関係についてさらに見ていきます。基底次元は1次元 の構成要素であるとも考えられます。そこで1次元の組み立てを見るために 基底次元で1次元を割ってみます。 <直交座標系> <微積分連鎖> 1…

数の風景-53

微積分の連鎖・・・基底次元と1次元 前回、logX の積分関数に含まれる()内の数式の意味を式が示す挙動 から探ってみましたが、いまひとつ腑に落ちません。 とりあえず、元に戻って X と X(logX-1) の値の変化をグラフで比べて みることにし…

数の風景-52

微積分の連鎖・・・グラフによる確認 微積分連鎖の関数は、一般に使われている各階の関数に()内の式を掛 けた形になっています。()内の式をどう解釈したらいいのでしょうか。 ここでは()内の式が示す挙動について見てみます。式の内容をビジブルに つか…

数の風景-51

微積分の連鎖 logX の積分を何度も繰り返しているうちに、()内の-の分数に何らかの 規則性がありそうなので探してみました。そして積分階数と分数との間に つぎのような関係があることが分かりました。 この結果、微積分の流れはXのプラスの指数から…

数の風景-50

logXの積分・・・上位階へ 前々回にXの1階積分関数 X(logX-1) を導出しました。今回はこれを つぎのようにして2階積分関数を求めました。 同じ要領で3階積分関数、4階積分関数を求めました。それらの関数は つぎのようにまとめられます。 …

数の風景-49

X vs X(logX-1) 数の風景-26で、Xの0乗からの微分、logX からの積分の辺りで微積分の 連続性がよく分からなくなっていたので、ここで再度考えてみます。 前回の検討結果からlogX の積分形は y=1 の積分である y=X に (logX…

数の風景-48

log の構造 前々回までオイラーの公式のすごさを見てきました。ではそれに頼らなくても 微積分の連鎖が途切れないようにすることはできないのだろうかという疑問 が湧いてきます。ここからはそのことについて考えてみます。 まずその準備として、log …

数の風景-47

閑話休題(2) ここまで数の景色を眺めてきて、現実の世界とは一体何なのかとつい考えて しまいます。 目に見える世界が現実だとすると、地上の目に見える現象はほぼリアルタイム に伝わってくるからまあ現実だと受け入れられますが、それに加えて同時性が …

数の風景-45

(1+i)の累乗の効果 前回、オイラーの公式の1階微分で、複素数の式本体に(1+i)が1つ掛かって くるという奇妙なことになりましたが、これはどのような効果をもたらすのでしょうか。その効果を探るため、図を交えて考えてみます。 微分1階に応じて…

数の風景-44

オイラーの公式を用いた微積分の連鎖の検討(2) 前回、実数部指数uが定数の場合について考えましたが、今回はuが1次変数の 場合について微積分を考えてみます。 関数 f(u)・g(v) の微分は f’(u)、g’(v)が f(u)、g(v)の微分関数…

数の風景-43

オイラーの公式を用いた微積分の連鎖の検討(1) オイラーの公式を用いることにより、累乗根の計算で発生する虚数の問題は 解決しましたが、微積分の連鎖が途切れる問題はどうでしょうか。 ここではオイラーの公式を用いた複素数を2つの変数u,vで表すこ…

数の風景-42

オイラーの公式を用いた累乗、累乗根表示 ここで複素数 A+iB についてオイラーの公式を用いて累乗、累乗根を計算 してみます。 このように、オイラーの公式を応用することにより、無制限の種類の虚数の問題 は回避されました。計算結果を図に表せばつぎ…

数の風景-41

オイラーの公式を用いた複素数表示 オイラーの公式には前にも触れましたが、ここではその公式を応用した複素数 表示について記述します。 実数部をA、虚数部をBとして、A,Bをそれぞれつぎのように表します。 このように、オイラーの公式を用いてeの指…

数の風景-40

xをeのt乗で表す 数の風景-10で、実数の複数回平方根をとるたびに別種の虚数記号が増え ていき収拾がつかなくなるのではと考えました。これについてはあとでじっくり 考えるとして、とりあえず多くの種類の虚数を封印する方法がないかどうか考え てみ…

数の風景-39

閑話休題(1) 今回は一休みです。 ここで実数と虚数、+と-について私のイメージを描写してみます。 ここには私の独断と偏見が充満していることをお断りしておきます。 それは真っ直ぐな1本道をてくてくと歩いている自分がいて、前には これから近づいて…

数の風景-38

(cosθ+i sinθ)の2乗= cos2θ+i sin2θ の確認(2) 今回は(cosθ+i sinθ)の2乗の虚数部がsin2θになることを 前回表示した図に基づいて確かめます。 このようにして(cosθ+i sinθ)の2乗の虚数部がsin2θにな…

数の風景-37

(cosθ+i sinθ)の2乗= cos2θ+i sin2θ の確認(1) 前回に続いて(cosθ+i sinθ)の2乗が cos2θ+i sin2θとなる ことを確認していきます。確認作業はつぎの図を基に進めていきます。 ここではまず実数部について見て…

数の風景-36

オイラーの公式 e と Θ を見てきたので、この二つが出てくる式を見てみます。やはりここは 有名な「オイラーの公式」の出番でしょう。 ド・モアブルの定理とはつぎのようなものですね。 オイラーの公式導出の詳しい過程は「オイラー入門」(W.ダンハム(…