微積分の連鎖・・・基底次元と1次元
前回、logX の積分関数に含まれる()内の数式の意味を式が示す挙動
から探ってみましたが、いまひとつ腑に落ちません。
とりあえず、元に戻って X と X(logX-1) の値の変化をグラフで比べて
みることにしましょう。
微積分連鎖の1次元関数 X(logX-1)については、数の風景49で
0<X≦10 の範囲を、また前回 0<X≦8 の範囲を見ました。ここでは
X≧10の範囲で見てみます。y=Xは一直線の増加ですが、X(logX-1)
は値の増加が大きく、その差はどんどん大きくなっていきます。
そもそも基底次元が異なっています。比べてみると直交系は 1、微積分
連鎖は logX です。 logX とは何なのか 立ち止まって考えてみれば、
の?に当たるものが logX ですね。これはつまり、直交座標系の値 X に
等しくするにはe の?乗でなければならないとき、その値?を logX と表し
ているわけです。したがって、基底次元が logX であることは、基底次元
が e の指数であるとも解釈されます。
ここで直交座標系と微積分連鎖の基底および1次元についてグラフを見て
みます。
グラフ中に矢印で書いているように、e の logX 乗をすることで logX から
直交座標系の1次元 X につなぐこともできます。こうすることで、e の指数
の世界から直交系へ乗り換えることができるわけです。一方、基底次元の
logX をそのまま積分していけば e の指数の世界での積分が続いていく
ことになります。