徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

コラッツ予想-23

 処理前後の数のグループ間移動(1)

 期待値計算では収束が確認されないのに、なぜ計算の結果は全て1に
 収束するのかという疑問を解き明かすために、追究を続けます。
 現在stepの数値Xに対して、コラッツの計算によってその1step前後に
 発生する数のグループ間移動の様子を見ることで、理解を深めることが
 できるようです。
 つぎの表は現在step の値Xをグループ1,2,3に分けたとき、その前後の
 数値はどうなるかを計算したものです。

 上表において、step(-1)はコラッツの計算において整数Xの1つ前の値
 です。

 各グループの数のコラッツ計算での動きはつぎのようにまとめられます。

 ・グループ1 全てグループ2へ移動する
 ・グループ2 奇数処理でグループ2に留まる
         偶数処理でグループ1へ移動する
 ・グループ3 奇数処理でグループ2へ移動する
         偶数処理でグループ3に留まる

 以上から判るように、グループ1と3の数Xには偶数処理からしか移る
 ことができず、奇数処理結果は全てグループ2の数Xになります。
 またグループ3の偶数処理で発生した奇数はグループ3になりますが、
 つぎのstepで奇数処理によりグループ2に移動します。
 その流れを X≦60 の範囲で数値確認してみます。

 このようにコラッツの計算により全体としてグループ2の数に集中していく
 流れになっています。

 コラッツ予想-3で、計算図に垂直の赤線がない偶数(6,12,18,24,・・・) 
 が存在するのはなぜか疑問が生まれましたが、つぎの2点の理由により、
 奇数値処理スタートからの数値移動を表すその図には現れないからである
 ことがわかりました。

 処理前後の「数値のグループ間移動」
  ① 奇数処理からはグループ3の数は発生しない
  ② 奇数処理でグループ2に移った数は、その後の処理で
    グループ1と2との間の数値移動となる