コラッツの計算で現れる数値関係(1)
ここから発散の有無について見ていかなければなりませんが、その前に
コラッツの計算で現れてくるいろいろな数の関係をしばらく見ていくことで、
その精妙さと奥深さを味わってみたいと思います。
コラッツの計算による数値変化は、つぎのように各stepでの計算結果が
奇数か偶数かによって次のstepの計算式が分岐していくことにより引き
起こされます。
この数値変化フローのstep2に注目すると、整数Xは4つの計算式に分
かれて処理されています。このうち、奇数→奇数 の計算式以外の3つの
式の計算値は元の値Xより小さい値になります。
コラッツ計算を小さい値から順番に計算してきているので、この3つの値
はすでに計算済みの値です。
したがって残りの1つのグループ、step2までに奇数→奇数のフローに
入り それ以降も奇数が続く数のグループの動きを調査します。
整数X=1,2,3,4,・・・ についてコラッツの計算を行なって、結果が偶数
になったらstopするというルールで数値関係を図にまとめました。
図は、縦方向に整数X=1,2,3,・・・横方向にstep1,2,3,・・・ と配置して、
偶数値が現れるstep数が等しいX値 の間隔を縦に 、計算値の変化量
を横に表しています。
数値変化の値は、縦横両方向ともに規則的に整然と配置されています。
縦方向にはstep数に応じて3の累乗が加算され、横方向にはstep1で
(X+1)/2が加算され、加算数が偶数なら次のstepへそれに3/2を掛け
た数が加算されていきます。