期待値計算による1への収束の調査(1)
奇数値計算の全step にわたってコラッツの計算式から得られる計算結果の
期待値が、スタート時の整数Xに比べて大きいか小さいか、それとも等しいか
を調査します。
計算結果の期待値がスタート時のXより大きければ発散、小さければ1に
収束、等しければ判定不能とします。
<判定に用いる計算要領>
①計算スタートは、任意の値X、ただし奇数とする
②発散または収束の判定は、処理中に奇数が現れる時にストップして
行なう
③判定はスタート時の値X、と次に現れる奇数との比について行なう
④全整数に対する奇数偶数発生確率1/2を収束性判定に用いる
収束評価は奇数Xのみについてstep1処理を行い、処理中止はstep1処理
終了時ではなく、次に奇数が出てくるまでとします。
上の評価方法とした理由
(1)start pointを奇数とし、stop pointをつぎに奇数が発生した所
とした理由
①奇数→奇数 を収束性評価の一つのセルとみることで、つぎから
の処理が 奇数→奇数 を繰り返すことになり、同質のセルの連続
を担保できる
②一つのセルは他のセルと同質とみなすことができるので、一つの
セルの前後の値の評価により、一連の処理の収束性を判定する
ことができる
(2)収束性判定作業をすべての数Xについて行なうことはできないから、
全整数に対する奇数、偶数の発生確率がそれぞれ 1/2 であること
に基づいて期待値計算を行なう
コラッツの計算で奇数処理からつぎに奇数が発生するまでのstep数に応じ
た 期待値=∑(奇数発生確率×計算値) をつぎのように計算します。