ここまで、コラッツの計算の位置づけと期待値計算による1への収束の有無
を見てきました。 しかし、循環パターンと発散パターン発生有無について、
どちらもまだ見極めることができていません。
そこで今度は循環パターンについて、係数5の計算と比較しながらコラッツ
の計算(係数3)を調べていきます。
発散の有無については、その後に再度見ていくことにします。
先に奇数Xに掛ける係数として1、3、5の場合を見てきました。
X≦50 の領域では、係数1と3は循環が出現せず、係数5では循環が発生
することが確認されました。
そこで、つぎの手順で循環パターンの発生条件について調査していくことに
します。
①係数5について計算式を立て、循環が発生する奇数値Xが
算出できることを確認する
②係数3について同様の計算式を立て、循環が発生するX値が
ないかどうか調査する
ここでは、上記①係数5における循環パターンについて調査します。
奇数値Xの奇数処理3stepと偶数処理4stepのいくつかの組合せについて
計算を行ないます。
それぞれの計算において、1行目の左辺を各stepを含む計算式、右辺をX
としています。循環パターンは左辺の計算結果がスタートのXに等しい場合に
発生するので、右辺をXとしています。
この式の計算結果が正の整数なら「循環パターン発生」と判定します。
係数5の場合は左辺の式において、Xの係数つまり傾きはすべて同じ値
125/128 となっています。
計算結果が正の整数で且つ奇数ならば、その数Xが循環パターンを発生
させます。 それ以外は循環パターンは発生しません。
上の計算結果から、係数5の場合は少なくとも X = 13,17,27 で
循環が発生することが確認されました。