徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

数の風景-106

 高次方程式の小分け関数解(3)

 前回、n次方程式を小分けしました。それらの関数はすべてXの
 係数が1になっています。
 今回は下線部の各関数の解を求めます。 この形の関数の解は
 数の風景-90で扱っています。そこで求めた解を各関数に割り
 当てます。

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  このようにして求めた解は、各関数とその解の組合せとなります。
 これらの分割した関数とその解が全部出揃ったとき、その合計
 値がはじめて0になります。
 ここで面白いところは、高次方程式の係数がどのような値であろう
 と、n次式から2次式までの解はすべて同じになることです。係数が
 関係するのは小分け関数と解のセット数だけです。
 唯一解が異なるのはXの1次式だけです。これは、Xの2乗の係数、
 Xの係数、そして定数の3つの値でつぎのように求められます。
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 ここで注意することは、X値が分割した関数ごとに独立の扱いに
 なっていることです。したがって、それぞれの関数の解に他の関数
 が影響を受けることはありません。
 また、これら小分けした関数の解は、Xのn次方程式 f(x)に代入
 して計算しても 0 にはならず、直接の解とはなりません。
 この方式の解は、小分け関数とその解の全セットを足し合わせて
 はじめて意味をなす、「f(x)=0の必要解」とでもいうべきものにな
 っています。

 

 

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