徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

数の風景-140

 素数の解析にオイラーの公式を利用する(1)

 前回の関係はつぎのように、e の指数の場に素数個数を閉じ込める
 ことができることも示しているようです。
 ここで、X値を正の整数、n値をX以下の素数としてeの指数を含めて
 計算することにより、素数の判定および素数個数の計算を行なう方法
 を考えます。
 ここでも素数の解析にオイラーの公式を用いることを試みます。

 

 模式図に見るように、整数値Xが素数の場合、それ以下の全てのn値で
 分割しても割り切れず、n=X のときのみ1になります。
 そのような理由から、eの指数の場では一つひとつの素数がそれぞれ
 一つの全体となっており、それ以下の数の究極の最大値となっている
 と考えます。
 非素数Xの場合は、1<n<Xの範囲でX/nが整数となるn値が存在し、
 X/n=q とするとき、整数値Xは素数値nがq個に分解すると見ます。

 非素数Xは1<n<Xの範囲で分割数nで割り切れるとき、cos(2πX/n)=1
 となり、実数世界へ X/n 個の素数 n として現れます。
 このように見てくると素数Xだけが分割数nがその数Xに到達しなければ
 実数世界へ現れない独立数であり、数の世界を支える柱になっているか
 のようです。
 ずっと以前、数の風景-7で素数をとりあげたとき、素数を網の目の
 ほころびと見ていたけれども、実はその逆で、素数一つひとつこそが
 完結した全体に見えてきました。