徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

数の風景-130

 ζ関数零点探査(2)

 前々回、前回の計算結果ではいずれも、零点とされているb値付近で
 関数値の実数部Rが0に接近している様子が見られます。
 ここで b=14.1 付近を拡大した計算結果を見てみます。

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 計算値は実数、虚数ともに小刻みな振動を繰り返しながら全体が大きく
 うねるように変動しています。これは前々回、前回でも同じでした。
 零点を追求するには小刻みな変動を除去して、大きなうねりの中心が0に
 なる点に焦点を絞って見ていく必要があるようです。
 数の風景-126で見てきたシミュレーションの式∫R、∫i を用いて小さい
 変動を除去してみます。
 まずその前に、シミュレーションの式によるζ関数のグラフを再度見て
 みましょう。

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 ここでは、小刻みな変動をできるだけ詳細に見るために、シミュレーション
 の式においてx=535.491655524765として計算しグラフにしました。

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 上のグラフには小刻みな変動は見られるけれども、大きな変動は見られ
 ません。
 そこで前回の△R、△iのグラフから上の∫R、∫iの成分をを差し引いて、
 大きな変動を抽出してみます。
 ζ関数ではX値は正の整数に限られるので、ここからまたX=535として
 計算します。 

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 大きな変動のみを抽出することができました。 グラフから、1<b≦52
 の範囲で零点らしい10個の点が見出されます。

 

 

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