ζ関数零点探査(2)
前々回、前回の計算結果ではいずれも、零点とされているb値付近で
関数値の実数部Rが0に接近している様子が見られます。
ここで b=14.1 付近を拡大した計算結果を見てみます。
計算値は実数、虚数ともに小刻みな振動を繰り返しながら全体が大きく
うねるように変動しています。これは前々回、前回でも同じでした。
零点を追求するには小刻みな変動を除去して、大きなうねりの中心が0に
なる点に焦点を絞って見ていく必要があるようです。
数の風景-126で見てきたシミュレーションの式∫R、∫i を用いて小さい
変動を除去してみます。
まずその前に、シミュレーションの式によるζ関数のグラフを再度見て
みましょう。
ここでは、小刻みな変動をできるだけ詳細に見るために、シミュレーション
の式においてx=535.491655524765として計算しグラフにしました。
上のグラフには小刻みな変動は見られるけれども、大きな変動は見られ
ません。
そこで前回の△R、△iのグラフから上の∫R、∫iの成分をを差し引いて、
大きな変動を抽出してみます。
ζ関数ではX値は正の整数に限られるので、ここからまたX=535として
計算します。
大きな変動のみを抽出することができました。 グラフから、1<b≦52
の範囲で零点らしい10個の点が見出されます。