徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

数の風景-99

 高次方程式の零点を作る(1)

 一般にX値をある値Aとするとき、その値をXに入れて関数f(x) を
 計算したとき f(A) となりますが、この値を0にするには元の関数
 の定数項をつぎのように変更すればいいことになります。

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 f(A) の値は定数なので、このように定数項を変更するだけで簡単
 に零点を作れます。
 数の風景-93で見た12次方程式の例で、X=(√3+i)/2 の点を
 零点にしてみましょう。
 X=(√3+i)/2の計算結果が -3-1.61i となっているため、計算結果を
 0にするために、元の定数項 3 に -3-1.61i の逆符号 3+1.61i を加
 えて定数項を 6+1.61i に変更しています。

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 定数項をこの値に変更して計算してみます。

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 定数項を変更することで X=(√3+i)/2 の点を零点にすることが
 できました。このように、定数項変更可という条件下でなら、簡単に
 狙ったポイントを零点にすることができます。

 

 

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