徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

数の風景-118

 オイラーの公式加減乗除
     ・・・ 係数を個数として扱えるか(1)

 数の風景-115で、オイラーの公式による数表示は、波としても
 粒としても扱えるのではないかと考えました。もしそうなら、粒として
 計算することはできないでしょうか。
 乗除算なら何の制約もなく、前回の計算そのまま粒の計算として
 もOKです。 

 f:id:shurrow2005:20210807063407j:plain

 問題は加減算です。加減算については前々回、計算方法を見て
 きました。
 しかしもっと簡単に、粒として計算できないでしょうか。ここで試しに
 つぎのように係数部はそのまま加減算をして、位相は平均値を
 求めることで計算できないだろうかと考え計算してみました。

f:id:shurrow2005:20210807063803j:plain

 上は前々回と同じ条件での計算例です。多少の誤差はあるものの、
 通常の計算結果に近い結果となりました。
 この例ではθが比較的小さい正の値について計算しています。
 今度はこれにもう一つ、位相の異なる粒を加えた場合について計算
 してみます。

f:id:shurrow2005:20210807064251j:plain

 位相の異なる1個を加えるだけで、計算結果に大きなズレが発生し
 ました。これはもはや誤差ではなく、明らかに計算結果不一致です。

 結局、粒の状態での加減算は、文字の計算と同じ扱いになるようです。
 つまりeの指数部が同じ粒どうしの加減算は係数の加減算を行える
 けれども指数部が異なる粒も含めて係数の加減算を行うことはでき
 ないようです。

 

 

f:id:shurrow2005:20210807064459j:plain