関数 その(2)
文字式の計算
計算は原則()の中を先に計算しますが、つぎのように展開して計算する
こともできますね。
(a+b)+(c+d)=a+b+c+d
(a-b)-(c-d)=a-b-c+d
(a+b)×(c+d)=a×(c+d)+b×(c+d)=ac+ad+bc+bd
(a-b)/(c-d)=a/(c-d)-b/(c-d)
ここで、実社会における関数応用の事例を考えてみます。
生鮮食料品の販売店で、ニンジン1本の仕入れ値が80円、販売価格が
120円としたとき、売れ行きが伸びずこのままではかなりの売れ残りが
見込まれるので、値引きをすることにしました。ちなみに、これまでの
経験から値下げ率の倍の販売数量、たとえば10%の値引きで20%の
販売増が見込まれるとします。
値引率をa%としたとき、利益gはどのように表されるでしょうか。
まず、定価Pでの販売量を1として定価販売での利益Gを計算してみます。
G=1×(120-80)=40
値引率a(%)での販売量は (1+2a/100)、 1本当りの利益は
(120(1-a/100)-80)となるので、値引率a(%)での利益gは
g=(1+2a/100)×(120(1-a/100)-80)
=(1+0.02a)(40-1.2a)
このように値引率aの2次関数となります。
この関数gの変化の様子をグラフにしてみると、つぎのようになります。
この結果によると、値引きによる販売量増で利益が増えることはありま
せん。しかし販売量増によって商品をスムーズに捌くことができますね。