徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

数の風景-38

 (cosθ+i sinθ)の2乗= cos2θ+i sin2θ の確認(2)


 今回は(cosθ+i sinθ)の2乗の虚数部がsin2θになることを
 前回表示した図に基づいて確かめます。

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 このようにして(cosθ+i sinθ)の2乗の虚数部がsin2θになる
 ことが確認されました。

 以上、長々と見てきましたが、これはつぎの「三角関数の加法定理」
 において、α=β=θとおいた場合に相当します。

  加法定理   sin(α+β)=sinαcosβ+sinβcosα
           cos(α+β)=cosαcosβ-sinαsinβ

 こう見てくると、オイラーの公式やド・モアブルの定理は、三角関数
 加法定理をうまく使って複素数の表示や数値計算体系を構築している
 とも見えます。

 

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数の風景-37

 (cosθ+i sinθ)の2乗= cos2θ+i sin2θ の確認(1)


 前回に続いて(cosθ+i sinθ)の2乗が cos2θ+i sin2θとなる

 ことを確認していきます。確認作業はつぎの図を基に進めていきます。

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 ここではまず実数部について見ていきます。

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 このようにして(cosθ+i sinθ)の2乗の実数部がcos2θになることが
 確認されました。

 

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数の風景-36

 オイラーの公式

 e と Θ を見てきたので、この二つが出てくる式を見てみます。やはりここは
 有名な「オイラーの公式」の出番でしょう。

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 ド・モアブルの定理とはつぎのようなものですね。

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 オイラーの公式導出の詳しい過程は「オイラー入門」(W.ダンハム(著))
 などで紹介されています。

 ド・モアブルの定理から(cosθ+i sinθ)の2乗は cos2θ+i sin2θ
 となることが分かります。ここでは(cosθ+i sinθ)の2乗の展開式と
 図解とを用いてこれを確認していきます。

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 2乗の展開式は上のようになりますが、この実数部がcos2θに、虚数部が
 sin2θになるかどうか次回から見ていきたいと思います。

 

 

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数の風景-35

 微小三角形を素にして円周と円の面積を求める

  前回、「πの素」の模式図を書いてみましたが、これから直ちに円周と円の
 面積が求められます。ここでは半径を r として計算します。

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 このように見てくると、実数の世界のすべては直線上に詰まっているような
 気がしてきます。そしてsinΘ、cosΘの対は実数の数直線から外れる数を
 表しており、sinΘは外れ成分の数の大きさ、cosΘは実数の数直線上に
 垂直に投影される成分の数の大きさを表しているように思えてきます。

 

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数の風景-34

 分割数を∞に近づけていくと πの素 はどうなる(2)

 ここでは「∞に近づけたn値」のことを「n→∞」と表現します。
 数の風景-32 で分割数が増えるにつれて πの素(Π) の値がどんどん小さく
 なっていくのを見てきました。そして分割数n→∞の極限状態では0になっている
 かもしれません。
 しかしここでちょっと考えてみてください。半径1の長さをn→∞分割するとやはり
 0に近づいていきますが、その分割された小さな1辺に同じn→∞を掛ければ
 結果は1になるのは明白です。とすると分割数n→∞で極限状態の0になって
 いるはずの πの素 は厳密には0ではないのではないかという疑問が生まれて
 きます。というのも、このπのn→∞分割値(πの素)をn→∞倍すればπという
 値になるからです。
 そこで前回見てきた、「角度Θを限りなく0に近づけていくと、sinΘはΘに

 どんどん近づいていき、ついにはΘに等しくなっていく」という結論の出番です。
 私はこの結論は「条件付きで正しい」と考えます。πをn→∞分割した1辺をn→∞
 倍すればπの長さになります。図で表せばつぎのようになります。

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 図でΘのn→∞分割のn→∞倍と、半径1のn→∞分割のn→∞倍を表してみま
 した。たしかにπは半径のπ倍の長さになっています。しかし円弧にはなってい
 ません。
 私は円弧を本当に再現させるための本当の「πの素」は、sinΘのn→∞分の1
 でなければならないし、いくら分割してもsinΘはΘにはならないと考えます。 
 専門的にいえば、「Θ→0でsinΘ→Θ」はスカラー(数だけの世界)では正し

 く、ベクトル(数だけでなく位相・方向も含む世界)では正しくないということ

 でしょうか。
 結局、極限の「πの素」の正体は目に見えるものではありませんが、下の模式図
 のように表される微小三角形ではないでしょうか。

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数の風景-33

分割数を∞に近づけていくと πの素 はどうなる(1)

  ここからはnを分割回数ではなくて図のようにπの分割数nとして考えていきます。
 分割された扇形に対応する三角形は向かい合う2つの直角三角形に分割され
 ますが、その直角三角形の原点部の角度は分割数nが大きくなるほど0に近づい
 ていきます。この角度はπ/2nですが、これをΘとしたとき分割数nが大きくなる
 ほどΘは0に近づいていきます。
 角度Θを限りなく0に近づけていくと、sinΘはΘにどんどん近づいていき、つい
 には等しくなっていくとされていますが、これはつぎのように説明できます。

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 角度Θを限りなく0に近づけていくとsinΘとΘは等しくなっていくことが確かめられ
 ました。 となれば、cosΘはつぎのようになります。

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 ここで根号の中を見ると、1-(Θの2乗)となっています。Θはπ/2nだから
 (Θの2乗)は((π/2n)の2乗)であり、n→∞で0×0となります。もうこれは0
 とみなして差し支えないでしょう。結局、πのn→∞分割でcosΘは1に収束する
 ということになります。

 

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数の風景-32

 「πの素」

 前回、πの2分割スタートとπの3分割スタートを比較してみましたが、どちらも

 分割10回で小数点以下5桁までの精度が得られました。ちなみに2分割10回は

 2の10乗で1024分割になります。最初だけ3分割の場合は3×(2の9乗)

 で1536分割 になります。

 3分割スタートの式と2分割スタートの式とを比べてみると、どちらも四角枠の値

 に1回目分割数と2回目以降の分割数を掛けています。ここで注意するべきは2回

 目以降の分割数2の(n-1)乗はどちらも同じことです。これは分割数が大きく

 なるにつれ、四角枠の値に1回目分割数を掛けた両者の値がどんどん近づいてい

 き、ついにはほぼ同じ値になることを示しています。

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 四角枠の中を「πの素」と名付けてΠで表しましょう。右下の添え字3は3分割スタ
 ート、2は2分割スタートを表しています。
 3分割スタートの「πの素」と2分割スタートの「πの素」の比の値は2/3に収束して

 います。

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 分割回数 n=15 付近で2つのΠの比の値はほぼ収束しているように見えます。
 そこで分割回数 n=15でπの値を計算してみたところ、かなり精度良い値が得られ
 ました。

 

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