徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

数の風景-69

 数Xの構造解析 その(1)

 数の風景-27 で見てきた自然対数の底 e の式から数Xの計算式
 が導かれます。

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 いくつかのX値について、nの値が100、1000、10000の場合について
 この式を計算し、この式から得られた数値とX値との差を調べてみま
 した。

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 このような一見わけの分からない計算は何を見ようとするものでしょ
 うか。
 実数Xをe の指数の位置に置いて計算した場合、X値とその分割数n
 によって計算結果にどのような誤差が発生するかを見るものです。
 計算結果は、X値が0に近いときe の0乗付近での近似計算となり
 ますが、このときが最も誤差は小さくなりました。またn値が大きい
 ほど誤差は小さくなります。

 

 

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数の風景-68

 結局、なぞだらけの素数

 いささか素数に食傷ぎみになってきました。 最後にX値を実数領域
 まで拡張して考えてみます。 Xがeのn乗のとき、X以下の素数個数
 比率はつぎのようにすっきりした分数形 1/(n-1) になります。

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 以上の関係からも、素数の発生確率が自然対数の底eと密接に関
 わっているのは疑いようがありません。
 ところで、ここまでは X≧(eの2乗) の範囲で計算しています。では
 0<X<(eの2乗) の範囲ではどうなるでしょうか。
 eの0.1乗からeの2乗まで0.1乗刻みでX値を変化させていき、素数個数
 比率を計算しました。

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 計算結果は X=(eの2乗) のとき 1、Xがそれより小さくなるにしたが
 って 徐々に大きくなっていき、X=e のとき +∞に発散し、Xがe より
 小さくなった瞬間に-∞から出発して 最初は急速に、そしてしだいに
 ゆっくりと上昇していき、 X=(eの0乗)つまりX=1 で-1を通過し、
 X<1に入ってさらにゆっくりと上昇していきます。
 X=e のとき素数個数比率が±∞に発散してしまうのは 数式からの
 帰結と言ってしまえばそれまでですが、この一連の変化をどう解釈
 すればいいでしょうか。そもそも素数個数比率が1を超えるとは、どう
 いうことでしょうか。 なぞは深まるばかりです。

 素数個数比率の曲線は双曲線関数(y=1/x)に類似している点が
 見えるので、つぎにまとめてみました。ここに何らかの意味をつかむ
 ヒントが隠れているかもしれません。

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数の風景-67

 m番目の素数の値

 ここでm番目の素数の値はどのように計算するのか、ちょっと考え
 てみます。
 素数個数の関数P(n)=mとおいて、つぎのような手順でm番目の
 素数を計算し、いくつかのm値について表示してみました。

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 上の表で「予測値」は④の計算結果が+から-に変わるときのn値
 です。「素数値」はm番目の実際の素数の値です。
 上のように、予測値は正確に素数の値になるわけではありません。
 そこでその付近の素数の値がm番目の素数に近い値だろうという
 ことになります。

 

 

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数の風景-66

 素数の正体は (3)

 ここまで素数について考えてきたことをまとめてみます。
 まず、正の整数Xに含まれる素数個数の推定式を X/( log X - 1)
 として、この式から素数個数のイメージを描いてみます。

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 ここで、X=10 から X=10000 までのいくつかの数について
 つぎのような手順に従って素数個数を計算してみます。

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 下線が引かれた数値は、数の風景-64で見てきた素数個数比率
 です。底を X/e として e の対数を計算した値で、X値が大きくなる
 ほど、その値は小さくなります。
 上の模式図では“ξ”で表されているもので、ξ=1/( log×- 1)
 の関係から、log X は log X =1+1/ξ となります。
 私はこの ξ=素数個数比率 が「素数の素」とでも言うべき値だろう
 と考えています。
 いくつかのX値について、この値がどのように変化していくかを見て
 みましょう。

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 繰り返しになりますが、これは整数Xの中に、X以下の素数が含まれ
 る割合を示すグラフになっています。 そしてこのX倍が素数個数に
 なります。

 

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数の風景-65

 素数の正体は (2)

 ここまで見てきた中で (logX-1) の形の式が意外なところに顔を出して
 います。
 それをつぎに整理してみます。

         <素数個数関数>     <直交座標系> <微積分連鎖>
   1次元   X/(logX-1)    X   X(logX-1)
  基底次元                1     logX

 こう並べて1次元で比べてみると、<素数個数関数> と <微積分連鎖>
 の積は <直交座標系> のXの2乗に等しいことが分かります。
 これをいくつかの整数 X について計算してみます。

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 このうち、X≦20の範囲で1刻みで計算、X≦10の範囲でグラフ表示して
 みます。

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 ここで<素数個数関数>に換えて、前回見た<素数個数比率>として
 整理しなおしてみます。

         <素数個数比率> <直交座標系> <微積分連鎖>
   1次元  1/(logX-1)   X    X(logX-1)
  基底次元              1      logX

 1次元で比べてみると、<素数個数比率> と <微積分連鎖> の積は
 <直交座標系> のXに等しくなることが分かります。
 見方を変えれば、<直交座標系>を <微積分連鎖>で割った値が
 <素数個数比率>になります。
 この関係をX≦10の範囲でグラフ表示してみます。 

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数の風景-64

 素数の正体は (1)

 ここまで素数の累積個数についてあれこれ見てきたけれど、肝心の素数
 正体については迫ることができていません。もっとよく理解することはできない
 でしょうか。
 前々回、素数個数推定値を P(n)として、P(n) = n/( log n - 1)

 を見てきました。
 私はこの式を簡単に見過ごすことができません。もっとじっくり見てみたいと
 思います。
 ここからは自然数 n を正の整数×に置き換えて、P(×) = ×/( log×- 1)
 を素数個数関数として見ていきたいと思います。
 この式は整数×に1/( log×-1)を掛けた形です。つまり1/( log×-1)

 は整数×に対する「×以下の素数個数の比率」を示す値ということになります。
 素数個数比率 1/( log×--1)は、底を(×/e )としてつぎのように書き表さ
 れます。

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 このように見てくると、素数自然対数の底 e と密接に関わって存在している
 ことは間違いないようです。

 

 

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数の風景-63

 素数の近似式(4)

 
 前回、自然数nまでの素数個数の推定値をP(n)として

       P(n) = n/( log n - 1)

 について見てきました。しかし、これは究極の推定式ではないような気も
 します。そこで、誤差を小さくするべく試行錯誤の末、つぎの式にたどり
 着きました。

       P(n) =n/(log n - ( 1+1/(log n -1)))

 この式で計算してみました。

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 結果は前回の計算結果と大差ないように見えます。しかしよく見るとつぎ
 のような違いが判ります。
  今回の計算結果の方が前回結果より
  ① nが小さい領域での誤差が大きい
  ② 誤差が+から-に変わる点のn値が大きい
  ③ nが大きい領域での誤差が小さい
 などです。
 私は、この式はつぎのように無限に拡張できるのではないだろうか、と考え
 ています。
    P(n) =n/(log n - ( 1+1/(log n -(1+1/(log n -(1+1/(log n  ・・・ ))))

 そして拡張するたびに、上の①~③の傾向も引き続き現れるのではと推測
 しています。
 これは詳しく調べているわけではないので、あくまでも予想です。間違って
 いるかもしれません・・・

 

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