前回とは逆に Y=X について積分を行えば、直線 Y=X とx軸(0からxまで)
とが作る三角形の面積になります。
このようにして積分によってできた関数をXで微分すると元の関数
(ここではY=X )に戻ります。
一般にXの0次以上の関数Yの微分・積分の関係はつぎのようになっていますね。
微分はXの微小な変化にともなって関数Yの値がどのように変化していくかを
見るものですから、X-Y平面上でXの各点における関数Yの傾きの値を関数化
する作業になり、積分はその逆つまりX-Y平面上でX=0からXまでの関数Yの
累積値を関数化する作業になります。
ここに Y=X という関数があるとします。 これはXが1増加すればYも1増加
するという関係を表しています。
この関数についてXによる微分を行えば Y=1 という関数になります。
この式には変数Xがなくなっています。ということはこれ以上この関数をXで微分
することはできないことになります。しかしこれでおしまいと言われても私はなん
だか釈然としません。
(X+1)の累乗
Xの一次式(X+1)を複数回掛けたらどういう式になるのでしょうか。数の少ない
方から少しずつ計算していきます。
各項の係数値はちょうど真ん中辺りが最も大きいことがわかります。(X+1)の
n乗のときの係数値はつぎのように知られていますね。
nCkは前回も触れましたが、異なるn個の中からk個を取り出して1セットの組み
合わせを作るとき、異なる組み合わせは最大何セット作れるかという計算を表す
表記で、「異なるn個からk個を取り出す組み合わせ数」ということになります。
実はこの辺りから先は私のよく知らない世界なので勝手に迷い込んでいきます。
私自身理解不足の部分も沢山あるので、クイズも回答も出せません。逆にもし
間違ったところがあれば教えて頂きたいです。
それでも自分の迷い込んでいる怪しげな小道もノートに収まっているだけでは
窮屈だろうということで、ブログに開放してみようと思います。
組み合わせ数
ナンバープレート
ここでナンバープレートの組み合わせ数について考えてみます。
0から9までの10個の数字を使って4桁の番号札を作るとしたら 0000 から
9999 まで 10000個の札ができます。
この番号の組み合わせは各桁10個の数字を選べますから4桁で
10×10×10×10 通りの組み合わせができることはすぐに分かります。
順列
ここに1度使った数字は使えないという条件が加わると、組み合わせの数は
10×9×8×7 通りで合計5040通りになります。 これはつぎのようにも
計算できますね。
10×9×8×7×6×5×4×3×2×1/(6×5×4×3×2×1)
このように1つずつ数を減らしながら1まで掛けていく計算方法を階乗といい、
その 値を!で表す約束になっているので、上の計算式は 10!/6! と
なります。計算結果は5040通りとなりました。
これは順列と呼ばれていますね。
組み合わせ
ナンバープレートや順列の場合は、たとえば 2456 と 6245 とは
別物とみなされますが、使われている数字は同じです。数の並びの順序には関係
なく使われている数の組み合わせが同じものはみな同じと考えたとき、いく通り
の異なる数の組み合わせがあるかを計算するのが「組み合わせ」です。
0から9までの10個の数字の中から異なる4個の数字を取り出せば、いく通り
の数の組み合わせを作ることができるでしょうか。 これには上の4桁の順列
の数 10!/6!から同じ数の組み合わせを使った分を除かなければなり
ません。 異なる4個の数1セットを並べ替えてできる異なるプレート数は
4×3×2×1=4! となるので、求める組み合わせ数は 10!/6!/4!
となります。計算結果は210通りの組み合わせ数となりました。
一般にn個の異なるものの中からk個を取り出す組み合わせの数は
nCk=n!/((n-k)!k!) と表されます。
以上を、つぎの3つの数の並びで確認してみます。 それぞれのグループに
入れる数の並びを○、入れない数の並びを×とすると、つぎのようになります。
ただし、グループ内には上の数が優先して入れるとします。
ナンバープレート 順列 組み合わせ
0123 ○ 0123 ○ 0123 ○
1023 ○ 1023 ○ 1023 ×
1123 ○ 1123 × 1123 ×
関数 その(4)
三角関数
図のような直角三角形があり、1つの角度がΘのとき、つぎのように三角
関数として表されます。
sinΘ=隣辺2/斜辺 cosΘ=隣辺1/斜辺
ここで X=cosΘ Y=sinΘ として、Xを横軸に、Yを縦軸にして角度Θ
の変化に伴う変化をプロットしていくとつぎのようになりますね。
Θを変数として、XとYの関係を図にしてみると、つぎのようになります。
上の図は半径 r=1の円になりましたが、ここで半径 rを r=Θとして半径の
大きさもΘに比例して(ここでは比例定数=1)変化するとき、どんな図形に
なるか見てみます。
円ではなく、渦巻きが現れました。
前回の答え
答えは、対数関数の X の値がそれと対称な指数関数のYの値になるので、
つぎのようになります。
Y=eの2乗=7.389
関数 その(3)
指数関数
指数関数は通常、自然対数の底eの指数を変数xとして、つぎのように
表されています。
指数関数eのx乗は、微分や積分をしてもその関数の形が全く変わらず、eの
x乗のままであるという特別なものですね。
その特別な数 e の値は e = 2.7182818・・・ となっています。
対数関数
ここでは対数はすべてeを底とする自然対数とします。対数関数はつぎの
ように表されていますね。
Y=log X
底eは必要に応じlogとXの間に小さく書かれますが、通常省略されるかlnと
書かれていますね。
対数関数は上の指数関数と密接な関係にあって、つぎのようにXとYを交換
すればその式は上の指数関数と全く同じ関係を意味します。
X=log Y
一般にXとYを交換した2つの式は Y=X という直線を中心線として対称に
なります。つまり直線X=Yを鏡として相手の関数を鏡に映る自分の姿として
見ています。
ここで問題です
対数関数(底をeとする)Y=log X の値が Y=2 のとき、Y=X という直線を
中心として対称な指数関数のYの値はどうなりますか。
答えは次回ブログで