徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

マジ経-57  マネー経済

 有価値の流通を伴わず手持ちの貨幣を運用することによりそれを増やそうとする経済活動はマネー経済と呼ばれている。実体経済の規模をはるかに上回るマネーが利ざやを求めて世界の金融市場を駆け巡っている。
 ケインズは経済発展への足がかりとして投資の必要性を強調しつつも、その運用の実態については冷徹に見つめていた。著書「雇用・利子および貨幣の一般理論」の中につぎのような記述がある。
 「玄人筋の投資家や投機家の主たる関心は投資物件からその全存続期間にわたって得られる蓋然的な収益に関してすぐれた長期予想をすることではなく、一般大衆にわずかに先んじて評価の慣行的な基礎の変化を予測することにある。なぜなら、われわれが予想収益から考えれば30の価値があると信ずる投資物件に対しても、もし同時に3ヶ月後に市場でそれが20に評価されると信ずるなら、いま25を支払うことは賢明ではないからである。 (中略) 今日の最も熟練した投資の現実的な個人的目的はアメリカ人がうまく表現したように「仲間を出し抜き」群集の裏をかき、質の悪い価値の下がった半クラウン銀貨を他人につかませることである」
  <グラジオラス> グラジオラス色鮮やかに花開き

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