ζ(ゼータ)関数について
この関数は1以上の全ての自然数を決まった値sで累乗し、それぞれの
逆数を足し合わせるものです。 一般にsには複素数以下、全ての数が
適用されているようです。
s=1 の場合は、数の風景-55で見てきたように log∞ にオイラー
定数γを加えた値になります。
s=1 の場合 log∞ は ∞ に発散するため、log∞ + γ も やはり ∞
に発散してしまいます。
s=2 の場合は、バーゼル問題として収束値が求められていたのです
が、オイラーによってその解が明らかにされました。
詳しくは「オイラー入門」(W.ダンハム(著))の中で解説されています。
sが複素数の場合に、「リーマン予想」という難問がありますが、これは
「ζ関数の自明でない零点の実数部は全て 1/2 である」というもの
ですね。「素数に憑かれた人たち」(ジョン・ダービーシャー著)によると、
「オイラーの積の公式」がこれを解く黄金の鍵となるようです。
分数の和の形であるζ関数を、素数のみを使った積の形に変換できる
ことをオイラーによって示されたものが「積の公式」で、公式導出の過程も
その本の中で解かりやすく解説されています。
しかし、この式からどうやって零点を求めることができるのか私には解か
らないので、ζ関数をそれとは別の式でシミュレーションして零点に迫る
ことができないか模索しているところです。