素数の正体は (1)
ここまで素数の累積個数についてあれこれ見てきたけれど、肝心の素数の
正体については迫ることができていません。もっとよく理解することはできない
でしょうか。
前々回、素数個数推定値を P(n)として、P(n) = n/( log n - 1)
を見てきました。
私はこの式を簡単に見過ごすことができません。もっとじっくり見てみたいと
思います。
ここからは自然数 n を正の整数×に置き換えて、P(×) = ×/( log×- 1)
を素数個数関数として見ていきたいと思います。
この式は整数×に1/( log×-1)を掛けた形です。つまり1/( log×-1)
は整数×に対する「×以下の素数個数の比率」を示す値ということになります。
素数個数比率 1/( log×--1)は、底を(×/e )としてつぎのように書き表さ
れます。
このように見てくると、素数は自然対数の底 e と密接に関わって存在している
ことは間違いないようです。