徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

数の風景-54

 微積分の連鎖・・・素数成分との関係について

 基底次元と1次元の関係についてさらに見ていきます。基底次元は1次元
 の構成要素であるとも考えられます。そこで1次元の組み立てを見るために
 基底次元で1次元を割ってみます。

                                <直交座標系>   <微積分連鎖>
     1次元     X     X ( logX - 1 )
    基底次元      1                   logX
  1次元/基底次元    X     X ( 1-1/logX )

 この展開式 は X-X/logX となり、X から X/logX を引いた形になって
 います。 ここに現れる X/logX は 「素数定理(注)」 と呼ばれています。
 (注)
  「素数定理」については「素数に憑かれた人たち」(ジョン・ダービーシャー著)
  の中でも詳しく紹介されています。

 1次元/基底次元の値は、直交座標系で X となるのに対して、微積分連鎖
 では Xに( 1-1/logX )を掛けた形になります。
 実際に10から100までの数についてグラフで確認してみます。青の実線が
 X-X/logXを表しています。

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 これは直交座標系の数Xに対して、素数の発生確率 1/logX を除いた値
 に補正している意味があるようです。 これに基底次元の logX を掛けた数
 X(logX-1) が 微積分連鎖の1次元になっています。

 

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