虚数
ここまでの数はすべて実数のグループに入りますが、ここでさらに虚数という
ものが出現します。これは2乗したら-になる数です。その数の素ともいうべき
ものは通常 i で表されます。 この i は i × i = -1
という性質を持っているとされており、通常 実数の前か後ろにくっつけて表示
します。するとその数は、2乗したら負の実数になります。
この虚数の世界は実数にこの i をくっつけることにより、実数と同じ規模の
虚数の世界を作り出すことができます。
だがここで私ははたと考え込んでしまいました。2乗したら-になる数の世界が
あるのなら2乗したら i になる数の世界もあるのではないか。 もしそれを
j としたら、 j × j = i となります。するとまた2乗したら j
になる数の世界もあるのではないかということになり、際限なく数の世界が広が
っているような気がしてきます。このような無間地獄から逃れる道はあるので
しょうか。
前回の答え
答えは 「できる」 です。 1例だけ挙げておきます。
2の1/2乗 × 2の1/3乗 × 2の1/6乗 = 2
1.41421・・・×1.25992・・・×1.12246・・・=2
これは指数の計算で簡単に説明できます。
掛け算は指数どうしの足し算になるので
1/2+1/3+1/6=1 となり、答えは
2の1乗で2となります。