ここから貨幣の働きについて考えるつもりでいたが、自分の出した結論、「総所得と総需要の大きさは等しい」が誤っていないのか検証しておく必要を感じたので、急遽ここに割り込むことにした。
数式上は総所得をΣY、市場の大きさをΣMとすると、消費性向cは「所得を消費支出に回す比率」と定義しているので c×ΣY=ΣM より ΣY=ΣM/c となる。 またこれまで考えてきたように、総需要ΣNの大きさも ΣN=ΣM/c となるから、結局 ΣN=ΣY=ΣM/c となる。
しかしほんとうにそう言ってもいいのだろうか。人によっては自分が今年購入したいものに今年の収入が追いつかない人もいるだろう。逆に収入が多くて手に入れたいものはすでに持っている人も中にはいるだろう。つまり、一人一人にとってはこの定義は矛盾する。ではなぜこのような定義にしたのか。
<ミカン> めぐり来る初夏さわやかにミカン花