徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

数の風景-143

閑話休題(6) ここまで、オイラーの素晴らしい贈り物 「オイラーの公式」 を頼りに、 数に関わるいろいろな試みを行ってきました。 つくづく思うのは、真偽を超えて数の世界のeと物理の世界のcとの 類似性です。eは自然対数の底、cは光速です。 eに対…

数の風景-142

素数個数とlogの世界 そもそも素数個数とeの指数との間にはどのような関係があるのでしょうか。 もう少し探ってみます。 logXは直交座標系のXをeの指数の値に変換した値なので、logXの式と、 私がこだわっている素数個数の式との間にどのような関…

数の風景-141

素数の解析にオイラーの公式を利用する(2) ここでは、前回の計算をつぎの要領で行います。 以下の範囲で計算してみます。 整数X 2≦X≦102 素数n 2≦n≦X ここでは分母のn値を全ての整数ではなく、X以下の全ての素数としま した。 X以下の全素数が…

数の風景-140

素数の解析にオイラーの公式を利用する(1) 前回の関係はつぎのように、e の指数の場に素数個数を閉じ込める ことができることも示しているようです。 ここで、X値を正の整数、n値をX以下の素数としてeの指数を含めて 計算することにより、素数の判定お…

数の風景-139

素数とeの指数の場(4) ここからは素数および素数個数の扱いをeの指数の場に移していく作業 に取り組んでいきます。 まず、数の風景-64~66で見てきた素数個数比率ξと、素数個数を 求めるプロセスとの整合性を図ります。 このように、分割数nを n…

数の風景-138

素数とeの指数の場(3) 前回、素数は「1<n<Xの整数nで割り切れるnが0個の整数X」である ことを考えましたが、オイラーの公式に用いたR-i座標をイメージして それを模式図に表せばつぎのようになるでしょうか。 例としてX=1~11について表し…

数の風景-137

素数とeの指数の場(2) 前回、直交座標とeの指数の場の関係を表にしましたが、問題ないか 素数が含まれる実数の世界について数値計算により確かめてみます。 特に問題ないようです。 ところで素数は実数のうち正の整数の世界にあるので、虚数や小数の 世…

数の風景-136

素数とeの指数の場(1) しばらく休止して素数について考えていましたが、ここまでの思考実験 の過程を記述してみます。 ここからは、場の設定や計算手法など、いささか荒っぽい飛躍も含まれ ています。 それも一つの試みと受けとめていただければと思いま…

数の風景-135

ζ関数の動きを R-i 座標上で表示 数の風景130~132で見てきたRとiの関係を R-i 座標上で表示して みます。 データ表示は省略しますが、そこで使用したデータと同じです。 図からa=0のときが最も振幅が大きく、a値が大きくなるにしたがって …

数の風景-134

ζ関数実数値変動の要因(2) 前回、a=0.5のとき、xが1ずつ増えていく場合と0.5ずつ増え ていく場合とでは異なる実数の中心値に向かってシフトしている様子が 見られました。 私はこの動きは、前に見てきたオイラー定数γのようなものではないか と…

数の風景-133

ζ関数実数値変動の要因(1) ζ関数の大きな変動の発生原因は何なのか、a値がζ関数の実数値 シフトに大きく関与している理由は何なのか、これらの疑問を解明しな ければζ関数零点とa値との関係を明らかにすることはできないよう です。そこで、指数の実数…

数の風景-132

ζ関数零点探査(4) 前回に加えて今回はa=0とa=1の場合について △R-∫R、△i-∫i のグラフを見ます。 ここまでの5つのグラフから、指数s=a+ibの実数部aと虚数部bの 変化に伴うζ関数の中心値の動きと振幅の大きさの変動には、つぎの特徴 が…

数の風景-131

ζ関数零点探査(3) 前回見てきたのは、指数実数部a=0.5のときのグラフでした。 では、 a値が0.5以外の場合はどのようなグラフになるでしょうか。 ここでは、 a=0.3、a=0.7の場合について計算してみます。 以上から、a値が大きくなるに…

数の風景-130(補足)

前回、a=0.5における「ζ関数の△-∫」グラフのデータが抜けていたので 追加します。表中の色表示部は零点付近の値です。

数の風景-130

ζ関数零点探査(2) 前々回、前回の計算結果ではいずれも、零点とされているb値付近で 関数値の実数部Rが0に接近している様子が見られます。 ここで b=14.1 付近を拡大した計算結果を見てみます。 計算値は実数、虚数ともに小刻みな振動を繰り返しなが…

数の風景-129

ζ関数零点探査(1) オイラーの公式に用いられるeのiθ乗の形の加減算については数の風景 -116,119で見てきました。ここからはこれを使ってζ関数の零点探査 をやってみようと思います。 ζ関数の計算は前回と同じく、1≦x≦535 の区間で行います…

数の風景-128

ζ関数 x値変更(2) 前回、位相関係の影響が考えられたので、それを考慮してx値をこれ 以降すべてlogx≒2πとなる値 x=535 にして計算していきます。 b値を1から1/2刻みで上げていき、これをlog535に掛けることで、blogx の値をπ刻みで上げてい…

数の風景-127

ζ関数 x値変更(1) ここでζ関数の零点を見やすくするために、x値を変えてみました。 以下にx=1000とx=500の場合のグラフを表示します。 指数 s=a+ib とし、a値を a=0.5 として、b値を 2≦b≦50 の範囲で 表示しています。グラフ中に零点と…

数の風景-126

ζ関数 のシミュレーション(3) ここからは指数sが複素数a+ibの場合について、すなわち s=a+ib のときのζ関数計算式およびシミュレーションの式を求めます。 x値は本来X→∞ですが、ここでもx=100 として計算し、シミュレーション の適否を見…

数の風景-125

ζ関数 のシミュレーション(2) 今回は 指数s が 虚数b のみの場合について、ζ関数およびシミュ レーションの式を求めます。 まず、X の-ib 乗をつぎのように変形します。 これを用いて ミュレーションの式を求めます。 x値は100、指数の虚数部b値…

数の風景-124

ζ関数 のシミュレーション(1) ここからは、数の風景-74でふれた ζ(ゼータ)関数 の零点について 見ていきたいと思います。 これは「ζ関数の自明でない零点の実数部は全て 1/2 である」という 「リーマン予想」に関わるものですが、ここでは、自分…

数の風景-123

閑話休題(5) 今回はお休みです。 先日、超高速の量子コンピューターのニュースが流れました。なん でも、米国で作られた1台が日本に入ってきたというニュースだった ように覚えています。 量子コンピューターは量子もつれの現象を利用しているとのこと。…

数の風景-122

波でもあり粒でもある?(2) 数の風景-114から前回まで、オイラーの公式による表示と計算 方法について、波としてだけでなく粒としてとらえ、計算することが できないか試行錯誤してきました。 つぎは、その結果を整理するために、粒の位相θが任意の値…

数の風景-121

オイラーの公式の累乗は同じ値の繰り返しだが(2) 今度は、e のi(80π/10)乗について、その(1/3)乗のとき、R-i座標上 に現れる点の様子を見ていきます。 このように、R-i座標上の点は30個となります。前回までの話では 「点の数は見た目ではなく…

数の風景-120

オイラーの公式の累乗は同じ値の繰り返しだが(1) オイラーの公式はeのiθ乗で表されますが、θ=2πxとしたとき、 xが1以上の正の整数ならば、全て実数R=cos(2πx)=1になり ます。つまり、eのi2π乗の2乗、3乗、4乗の場合は、それぞれ e の…

数の風景-119

オイラーの公式の加減乗除 ・・・ 係数を個数として扱えるか(2) 前回の検討結果、粒の状態での加減算は指数部が同じものどうし でしかできないようです。 異なる位相を持つ粒がそれぞれ任意の数存在する場合の加減算は、 同じ位相の粒の数の加減算を行っ…

数の風景-118

オイラーの公式の加減乗除 ・・・ 係数を個数として扱えるか(1) 数の風景-115で、オイラーの公式による数表示は、波としても 粒としても扱えるのではないかと考えました。もしそうなら、粒として 計算することはできないでしょうか。 乗除算なら何の…

数の風景-117

オイラーの公式の乗除算 乗除算は、係数は普通に乗除算、指数部は乗算が加算に、除算が 減算になります。 つぎの例で計算し、この計算方法で間違いないか確かめてみます。 問題ないようです。

数の風景-116

オイラーの公式の加減算 eの複素数乗どうしの加減乗除はどうなるでしょうか。 ここでは 加算について考えてみます。 指数iθ1係数(=半径)a、指数iθ2係数bの場合、加算後のeの 指数をiθ+、係数をr+とするとθ+とr+はどうなるか調べてみました。 こ…

数の風景-115

波でもあり粒でもある?(1) 前回、正と負の実数、虚数を水平、垂直の直線で表しました。 実はこれだと、実数xが直線的に増加していく場合に、それに 対応するeのi(2πx)乗の実数値は+から0を経由して-にいき、 また0を経由して+に行くという動…