徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

フィボナッチ数列とその周辺

<第26回>フィボナッチ数列周辺  数列T,U・・・あざなえる縄のごとく絡み合う数列

つぎの数列は何でしょうか。これは大文字だけを見ればフィボナッチ数列です。また、小文字だけを見ればフィボナッチ数列です。大文字のフィボナッチ数列に小文字のフィボナッチ数列が絡み付いている数列です。数列T1 1 2 1 3 2 5 3 8 5 13 8 21 1…

<第25回>フィボナッチ数列周辺  マイナス側を覗く(3)

今回はマイナス側に身を置いてプラス側を覗いてみましょう。マイナスの世界の住人にとってはマイナスの側が現実で、プラスの側が非現実の世界です。この場合はn番目のフィボナッチ数をFnとするとFn=Fn+1+Fn+2なので、プラス側へ書き加えていく場合は…

<第24回>フィボナッチ数列周辺  マイナス側を覗く(2)

前回マイナス側を見てみましたが、それはかたよりのない立場からのマイナス側の景色でしょうか。私はかたよりのない立場からではなく、プラスの側に身を置いてマイナスの側を覗いた眺めになっていると考えます。ではプラスにもマイナスにもくみしない真に公…

<第23回>フィボナッチ数列周辺  マイナス側を覗く(1)

ここでフィボナッチ数のマイナス側を覗いてみます。 n番目のフィボナッチ数をFnとするとFn=Fn-1+Fn-2なのでマイナス側へ書き加えていく場合はFn-2=Fn-Fn-1を計算していけばいいわけです。つまり加算した結果を数列の右側に書き足していくのがプ…

<第22回>フィボナッチ数列周辺  数列R,S・・・eもどき、πもどきの比をもつ数列

ここで隣り合う各項の比が自然対数の底eに近い数列の構造式はどうなるか探ってみます。eの値は2.71828・・・ということがわかっていますから、それに近い値になりそうな構造式を適当に設定して数列を作ってみます。そして試行錯誤を繰り返してだんだん近づけ…

<第21回>フィボナッチ数列周辺  数列Q・・・隣り合う項の比が2以上の数列について

前回までずっとF[s,c]のタイプの数列を見てきましたが、このタイプだと隣り合う項の比は最大でも2です。2より大きい比の値を得るにはどうしても繰り返し加算が必要になります。たとえばつぎのような数列です。数列Q1 1 3 7 17 41 99 23…

<第20回>フィボナッチ数列周辺  バラでも見ながら・・・証明後半

<証明(後半)> F[s-1,s+1]≡ F(X1+Xs+1)について この証明は必要条件と十分条件の双方から行います。まず必要条件として、両辺の数列の構造式から算出された隣り合う項の比が同じであることの証明を行います。 まず右辺から、 F(X1+Xs+…

<第19回>フィボナッチ数列周辺  バラでも見ながら・・・証明前半

今年は虫の発生が少なく、花が綺麗に咲きました。 ところで、先の予想「 F[s,∞]≡ F[s-1,s+1]≡ F(X1+Xs+1) 」について証明を試みましたので掲載します。証明は F[s,∞]≡ F(X1+Xs+1) を前半にF[s-1,s+1]≡ F(X1+…

<第18回>フィボナッチ数列周辺  全体を見渡す

前回のs=0を含めて 数列F[s,c]の主要なものについて各項の比を表にまとめてみます。 c=1の場合はsの値が何であっても数列は 1 1 1 1 1 ・・・ となりますので比はすべて1です。 ここでF[1,2]とF[2,3]とF[3,5]とF[4…

<第17回>フィボナッチ数列周辺  隣り合う数の比について

フィボナッチ数は隣り合う数の比が1.61803・・・という値になりますが、この値は黄金比と呼ばれていますね。実はこれまで扱ってきたすべての数列は、隣り合う数の比がそれぞれの決まった値に収斂します。数列 F[s,c]のいくつかについてその値を計算してみ…

<第16回>フィボナッチ数列周辺  もひとつ合同

前に数列F[s,∞]の簡便計算法として紹介しましたが、下の模式図のように新しく書き加える数▲は、1つ前の■(これをX1とします)とs個とばしたその前の■(これをXs+1とします)の和と同じです。この理由は、式▲=X1+Xs+1がこの数列F[s,∞]を作…

<第15回>フィボナッチ数列周辺  ちょっと休んで見渡してみよう

ここで今までの数列を振り返ってみます。 よく見ると数列Oと同じ並びの数列がすでに現れていました。それは数列Dです。 数列Oの方が1の並びの数が1つ多いもののその後はまったく同じです。また、数列Pは数列Nと数の並びが同じです。そして前に見たよ…

<第14回>フィボナッチ数列周辺  数列O,P

ここでカウントcが∞の数列を二つ見てみます。 一つはF[2,∞]です。 作り方は最後から2つの数をスキップしてその前のすべての数を合計した 結果を書き足していきます。 数列O F[2,∞] 1 1 1 1 2 3 4 6 9 13 19 28 41 60 88 …

<第13回>フィボナッチ数列周辺  もっと跳ばしてL,M,N

前回、これまで見てきた数列を整理してみました。 こんどはもっとスキップ数sを増やしてみます。ここではs=2の数列を 見てみます。 計算のルールは、たとえばs=2、c=3の数列F[2,3]の場合は下図の ように 最後の二つの数(□)をとばしてその…

<第12回>フィボナッチ数列周辺  ちょっと整理

ここでちょっとこれまでの数列の整理をしておきます。数列をつぎのように模式的に表します。 1 1 ・・・ ・・・ ■ ・・・ ■ □ ・・・ □ ▲ 最後に書き加える数▲は、□の数をとばしてその前の■の数字を足し算した結果です。 (ただし、□の数が多いため足し算…

<第11回>フィボナッチ数列周辺  フィボナッチ数に到達!

今度は一つとばしてそれより前のすべての数を合計するという 方法で数列を作ってみます。記号で表せばスキップ数s=1、 カウント数c=∞の数列ということになります。 1 1 1 2 3 5 8 13 21 34 55 89 ・・・ これは最初の数1が1つ多いも…

<第10回>フィボナッチ数列周辺  一つとばして

前回、一つとばしてその前の2つの数字を足した数字を書き足していくと いう方法で作った数列が、ウサギのつがいの問題で生涯繁殖回数が2回 のときの数列に一致したことが判りました。 そこで今度は一つとばしてその前の3つの数字を足した数字を書き足して…

<第9回>フィボナッチ数列周辺  作り方に挑戦

フィボナッチ数の周辺をざっと見渡しましたので、今度はもっと いろいろな数列を作ってみることに挑戦してみます。 といっても対象はあくまでも自然数で、「1 1」から始まり、まずは 加算のみを使うことを前提とします。 フィボナッチ数の計算ルールは直前…

<第8回>フィボナッチ数列周辺  数列IJK

数列の最後から3個の数字を合計して最後に書き足していくのがトリボナッチ数で、 最後から4個の数字を合計して書き足していくのがテトラナッチ数ならば、同じ要領 でいくらでも数列が作れますね。 ここで5個を合計して数列Iを、6個合計して数列Jをつくっ…

<第7回>フィボナッチ数列周辺  数列G,H

この理由はフィボナッチ数の作り方にあるようです。前にも書いたように フィボナッチ数はどの数をとってみてもそのすぐ前の数ともうひとつ前の 数との和になっています。 1行下に右に1つずらしてフィボナッチ数を書き、その数を上の数から引け ば答え(差…

<第6回>フィボナッチ数列周辺  ちょっと休憩

今回はフィボナッチ数にもどって、その美しさを改めて実感しましょう。 まず、フィボナッチ数を横に一列に書きます。次に1行下に右に1つずらして フィボナッチ数を書きます。 そしてそのあとは、上の行から下の行の数字を引いて、その下に引き算の 答えの…

<第5回>フィボナッチ数列周辺  数列E、F

ちょっとしつこいかもしれないけれど、生涯繁殖回数4回と5回 の場合についても数列を調べたので結果だけを書いておきます。 数列E: つがいの生涯繁殖回数4回の場合 1 1 2 3 5 7 11 17 26 ・・・ 数列F: つがいの生涯繁殖回数5回の場合 …

<第4回>フィボナッチ数列周辺  数列D

今度はつがいの生涯繁殖回数を3回とします。 生涯繁殖回数が2回のときより増え方が勢いを増してきたがフィボナッチ数には にはやはり及びません。それもそのはず、フィボナッチ数の場合は一度生まれた つがいは永久に死ぬことはなく、永遠に子(つがい)を…

<第3回>フィボナッチ数列周辺  数列C

今度はつがいの生涯繁殖回数を2回とします。 フィボナッチ数ほどの勢いはないけれど、少しずつ増えていってる のがわかります。 後は次回へ

<第2回>フィボナッチ数列周辺  数列B

フィボナッチ数列は、どの数も直前の二つの数の和になっているという関係 になっています。 以上はフィボナッチ数の常識なので、これ以上わかりきったことを 書くのはやめて、これから少しずつ非常識(?)なことを書きます。 ウサギのつがいの繁殖問題をも…

<第1回>フィボナッチ数列周辺  数列A

自然数の数列のなかにフィボナッチ数というものがあります。 これに関することを少しずつ記入していきたいと思っています。 私は専門家でも何でもないので難しいことは書けません。 すでに知っている人には言わずもがなですが、ウサギのつがいの繁殖問題とい…