徒然散歩

経済や数学など自分の興味ある分野について書いています。

数の風景-21

 (X+1)の累乗

 Xの一次式(X+1)を複数回掛けたらどういう式になるのでしょうか。数の少ない
 方から少しずつ計算していきます。

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 各項の係数値はちょうど真ん中辺りが最も大きいことがわかります。(X+1)の
 n乗のときの係数値はつぎのように知られていますね。

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 nCkは前回も触れましたが、異なるn個の中からk個を取り出して1セットの組み
 合わせを作るとき、異なる組み合わせは最大何セット作れるかという計算を表す
 表記で、「異なるn個からk個を取り出す組み合わせ数」ということになります。

 

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 実はこの辺りから先は私のよく知らない世界なので勝手に迷い込んでいきます。
 私自身理解不足の部分も沢山あるので、クイズも回答も出せません。逆にもし
 間違ったところがあれば教えて頂きたいです。
 それでも自分の迷い込んでいる怪しげな小道もノートに収まっているだけでは
 窮屈だろうということで、ブログに開放してみようと思います。

 

数の風景-20

 組み合わせ数

ナンバープレート
 ここでナンバープレートの組み合わせ数について考えてみます。
 0から9までの10個の数字を使って4桁の番号札を作るとしたら 0000 から
 9999 まで 10000個の札ができます。
 この番号の組み合わせは各桁10個の数字を選べますから4桁で 
 10×10×10×10 通りの組み合わせができることはすぐに分かります。


順列
 ここに1度使った数字は使えないという条件が加わると、組み合わせの数は
 10×9×8×7 通りで合計5040通りになります。 これはつぎのようにも
 計算できますね。
 10×9×8×7×6×5×4×3×2×1/(6×5×4×3×2×1)
 このように1つずつ数を減らしながら1まで掛けていく計算方法を階乗といい、
 その 値を!で表す約束になっているので、上の計算式は 10!/6! と
 なります。計算結果は5040通りとなりました。
 これは順列と呼ばれていますね。

組み合わせ
 ナンバープレートや順列の場合は、たとえば 2456 と 6245 とは
 別物とみなされますが、使われている数字は同じです。数の並びの順序には関係
 なく使われている数の組み合わせが同じものはみな同じと考えたとき、いく通り
 の異なる数の組み合わせがあるかを計算するのが「組み合わせ」です。
 0から9までの10個の数字の中から異なる4個の数字を取り出せば、いく通り
 の数の組み合わせを作ることができるでしょうか。 これには上の4桁の順列
 の数 10!/6!から同じ数の組み合わせを使った分を除かなければなり
 ません。 異なる4個の数1セットを並べ替えてできる異なるプレート数は
 4×3×2×1=4! となるので、求める組み合わせ数は 10!/6!/4! 
 となります。計算結果は210通りの組み合わせ数となりました。
 一般にn個の異なるものの中からk個を取り出す組み合わせの数は
 nCk=n!/((n-k)!k!) と表されます。

 以上を、つぎの3つの数の並びで確認してみます。 それぞれのグループに
 入れる数の並びを○、入れない数の並びを×とすると、つぎのようになります。
 ただし、グループ内には上の数が優先して入れるとします。

  ナンバープレート      順列           組み合わせ   
   0123   ○    0123   ○      0123   ○  
   1023   ○    1023   ○      1023   ×
   1123   ○    1123   ×      1123   ×

 

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数の風景-19

関数  その(4)

 三角関数
 図のような直角三角形があり、1つの角度がΘのとき、つぎのように三角
 関数として表されます。
   sinΘ=隣辺2/斜辺   cosΘ=隣辺1/斜辺

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 ここで X=cosΘ Y=sinΘ として、Xを横軸に、Yを縦軸にして角度Θ
 の変化に伴う変化をプロットしていくとつぎのようになりますね。

 

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 Θを変数として、XとYの関係を図にしてみると、つぎのようになります。

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 上の図は半径 r=1の円になりましたが、ここで半径 rを r=Θとして半径の
 大きさもΘに比例して(ここでは比例定数=1)変化するとき、どんな図形に
 なるか見てみます。

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 円ではなく、渦巻きが現れました。

 

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 前回の答え

 答えは、対数関数の X の値がそれと対称な指数関数のYの値になるので、
 つぎのようになります。
  Y=eの2乗=7.389

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数の風景-18

関数  その(3)


 指数関数
 指数関数は通常、自然対数の底eの指数を変数xとして、つぎのように
 表されています。

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 指数関数eのx乗は、微分積分をしてもその関数の形が全く変わらず、eの
 x乗のままであるという特別なものですね。
 その特別な数 e の値は e = 2.7182818・・・ となっています。 

 

 対数関数
 ここでは対数はすべてeを底とする自然対数とします。対数関数はつぎの
 ように表されていますね。
  Y=log X
 底eは必要に応じlogとXの間に小さく書かれますが、通常省略されるかlnと
 書かれていますね。
 対数関数は上の指数関数と密接な関係にあって、つぎのようにXとYを交換
 すればその式は上の指数関数と全く同じ関係を意味します。
  X=log Y
 一般にXとYを交換した2つの式は Y=X という直線を中心線として対称に
 なります。つまり直線X=Yを鏡として相手の関数を鏡に映る自分の姿として
 見ています。

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 ここで問題です

 対数関数(底をeとする)Y=log X の値が Y=2 のとき、Y=X という直線を
 中心として対称な指数関数のYの値はどうなりますか。

   答えは次回ブログで

 

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数の風景-17

関数  その(2)


 文字式の計算
 計算は原則()の中を先に計算しますが、つぎのように展開して計算する
 こともできますね。
 (a+b)+(c+d)=a+b+c+d
 (a-b)-(c-d)=a-b-c+d
 (a+b)×(c+d)=a×(c+d)+b×(c+d)=ac+ad+bc+bd
 (a-b)/(c-d)=a/(c-d)-b/(c-d)
  
 ここで、実社会における関数応用の事例を考えてみます。
 生鮮食料品の販売店で、ニンジン1本の仕入れ値が80円、販売価格が
 120円としたとき、売れ行きが伸びずこのままではかなりの売れ残りが
 見込まれるので、値引きをすることにしました。ちなみに、これまでの
 経験から値下げ率の倍の販売数量、たとえば10%の値引きで20%の
 販売増が見込まれるとします。
 値引率をa%としたとき、利益gはどのように表されるでしょうか。

 まず、定価Pでの販売量を1として定価販売での利益Gを計算してみます。
  G=1×(120-80)=40
 値引率a(%)での販売量は (1+2a/100)、 1本当りの利益は
 (120(1-a/100)-80)となるので、値引率a(%)での利益gは
  g=(1+2a/100)×(120(1-a/100)-80)
   =(1+0.02a)(40-1.2a)
 このように値引率aの2次関数となります。 
 この関数gの変化の様子をグラフにしてみると、つぎのようになります。

 

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 この結果によると、値引きによる販売量増で利益が増えることはありま
 せん。しかし販売量増によって商品をスムーズに捌くことができますね。

 

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数の風景-16 

関数  その(1)

 前回、果物の数を管理するのにリンゴをA、ミカンをO、ナシをPとして、3つの
 ダンボールで管理する例を考えました。
 ここでA,O,Pを単に数だけでなく、仕入費合計Tc、売上合計Tsとして管理する
 ことを考えます。
 仕入費については、それぞれの仕入れ単価をCa、Co、Cpとして、Ac=A×Ca
 Oc=O×Co Pc=P×Cp とし、合計値をTcとして、Tc=Ac+Oc+Pc 
 とします。 ここでAc Oc Pc Tc はすべて関数です。それに対してリンゴの
 数A、ミカンの数O、ナシの数Pは変数です。これが文字通り時々刻々変わって
 いくわけですから、それをもとに計算されたそれぞれの関数の値も 次々刻々
 変わっていきます。
 売上合計Tsについても同じ要領で関数を作っていき、うまく利用して商品管理や
 経営の参考資料などに使うこともできますね。

 n次関数
 以上は自然数をもとにした関数でしたが、実数の関数もいろいろありますね。
 ここでは変数XとYがあり、YはXの関数であるとします。
 まずY=X+2のようにXの1乗のときYはXの1次関数、YがXの2乗の関数の
 ときYはXの2次関数、そしてYがXの3次関数、4次関数・・・といろいろあり、
 それをまとめてXのn次関数と呼びましょう。
 nは1から∞の間の自然数の場合とn=0の場合があります。n=0の場合は
 Xの値が何であろうとY=定数となります。また通常Xのn次の関数には(n-1)
 次以下の低次の項も付随しています。 

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 -n次関数
 nの値が-1から-∞の間の負の整数の場合もありえますが、一般には 
 -n次関数などという表現はあまり見かけません。これは+n次の関数を
 分数の分母に持ってくることでわざわざXの負の高次関数というものを作る
 必要がないということだと思うのですが・・・。

 

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 前回の答え

  答えは実績の値にぴったりの文字式を表せばいいので、つぎのように
 なります。
  釣れる魚の数F、重量G(単位:g)として  F=500/G

 

数の風景-15

 文字数、文字式

 文字は数字ではありませんから文字そのもので計算できるわけではなくて、
 これはたとえば果物を入れるダンボール箱みたいなものですね。そのダン
 ボール箱には文字が書いてあり、リンゴと書いてあればリンゴしか入れること
 ができません。リンゴをA、ミカンをO、ナシをPとして、それぞれ箱を用意し、
 箱の中の果物の数を管理するとします。AやOやPの数は時々刻々と変化
 します。

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 合計数をTとしてT=A+O+Pとしておき、その時々のAとOとPの数を
 その文字に置き換えてやれば合計数が出てきます。
 このAやOやPは文字数、T=A+O+P は文字式です。

 

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 ここで問題です

 堤防釣での過去の釣果から、50gの魚は平均10匹、、100gは平均5匹、
 200gは平均2.5匹、500gは平均1匹の結果が得られたとします。
 魚の重量Gと釣れる数Fとの関係を表す文字式はどうなりますか。


   答えは次回ブログで